オーメン 古典ホラーの名作オーメンが怖い

オーメンといえば666の悪魔の数字がまず思い浮かびますが、この数字自体が私の中ではかなりの恐怖となっています。またこの作品はかなり古い作品ですが、それだけに現在のホラー映画とはまた違った恐ろしさがあります。全体的にいい意味で古臭さがあり、それがこの作品の恐怖をより仰ぎたててくれます。

序盤の乳母が屋根から飛び降りるというシーンは他の作品でならそう怖くなかったと思いますが、なぜかこの作品ではものすごく怖さを感じられました。やはりこれは悪魔の子ダミアンのインパクトでしょうか。

そしてまたダミアンの父ロバートの孤独な調査が胸をえぐるのです。我が子を悪魔だと思いながらもそれを信じたくない気持ちと調べざるを得ないという心の葛藤が本当によく描かれています。

徐々に悪魔の子ダミアンの謎が明かされていき、いよいよ自分で決着をつけるしかないといったこの父親の心境を思うと映画だと分かっていながらも切なくなります。

この映画はホラー映画でありながら、父親の感情の揺れ動きや切ない描写でホラーの古典とまで言われているのではないかと思います。

ストーリー的にはそこまで捻った話ではないと思いますが、それでもよくできた作品だなと感じます。何より全体的にノスタルジーを感じ、哀愁が漂っているのが堪りません。そうして最後には決してハッピーエンドとはいえない、それどころか悲しい結末が待っています。そういったことを踏まえてしばらくするとまた見たくなってくる私の好きな作品の一つとなっています。