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コリン LOVE OF THE DEAD 『デビルマン』の後半を彷彿とさせる

誰かに噛まれてゾンビとなりつつある主人公コリン。しかし彼はゾンビとなっても尚、人間だった頃の記憶を頼りにある場所にたどり着こうとする、というのが物語のあらすじ。ラストが泣けるのでネタバレはしないでおきますか。

ゾンビを主観に置くことで、恐怖の対象はゾンビから人間へと変わっていきます。ただ散歩してるだけなのに理不尽に襲ってくる人間たち。そりゃお腹空いたらちょっと貴方たちのこと齧ったりしちゃうけど、ゾンビだからって虐めなくてもいいじゃないですかー。こっちは基本丸腰なんだし。

で、ゾンビに噛まれちゃった人達も当然ゾンビ予備軍として始末の対象にされちゃう。まだ意識は人間のままなのに蘇生しないように頭を潰される彼ら。この辺の描写は『デビルマン』の後半を彷彿とさせる人間の黒い部分って感じで、ホント怖い。

思うに、もしゾンビが支配する世の中になっちゃったなら、早めにゾンビになっちゃったほうが幸せなのかもしれんな。生きながら身体引き裂かれて貪り食われるよりはいいでしょ絶対。ちょっと体臭きつくなりますけど。

作品の話に戻ると、まあ手放しで全てを絶賛するわけではなし。ウイークポイントは二つほど。

第一に、正直上映時間は長いと感じてしまった。主人公がゾンビになってうろつく描写はもう少し短くまとめても良かった気がする。

第二はやっぱり低予算ゆえの低画質がさすがに酷いこと。70〜80年代ならこれでも納得できるんだけど、さすがにこれだけDVDやブルーレイで高画質の作品観られるようになってきてるとね。