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<ホラー番長シリーズ> 稀人 恐怖探求好きな男が、地底から吸血女を拾ってくる

「恐怖」大好き映像カメラマンの増岡(塚本晋也)が偶然出会った自殺騒動の現場。この男が一体何に恐怖したのか?それを確かめるべく再度事件現場に来た増岡は奇妙な地下通路を発見。その道を進んでいくと、地下には「狂気の山脈」なる世界が広がっていた。

そしてそこで彼は、鎖で繋がれた全裸の少女(宮下ともみ)に巡り会う。

この娘に「F」という名前を付け、自宅で面倒見ることにした増岡ですが、この娘が普通のご飯食べてくれない。実は彼女、人間の血が一番の大好物だった!

ということで彼女の餌確保の為、増岡は殺人を犯すことになる…

正直、物語としてはもっと掘り下げがあった方がいいかな〜という気はします。ただ、ホラー大好きな人なら思わず顔がニヤけるネタは豊富に散りばめられてますね。地底人デロ、デトリメンタル・ロボット、狂気の山脈、スナッフムービー、えとせとらえとせとら。

真なる恐怖への渇望、というのはクライヴ・バーカーの『腐肉の晩餐』あたりを連想しちゃったりもする。思えばFの為に増岡が殺人する流れも『ミッドナイト・ミートトレイン』みたいだし。

映画監督だけでなく、俳優としてもちょくちょく色んな作品に顔を出してる塚本晋也さん。本作は彼のナレーションの静かに狂った感じが中心になってて、これは凄く良いなと思いました。

F役の宮下ともみさんはこの映画で初めて知ったのですが、実は地味に色んなホラー作品に出演してるのね。本作はほとんど台詞もなく難しい役どころだったと思います。