夜明けのゾンビ ゾンビ映画に整合性を求めちゃダメ

これまで観てきたゾンビ映画とは、かなり毛色の違う不思議な作品です。これって案外重要だよね。ゾンビを題材にはしてるけど、人間ドラマの方に重点が置かれてます。

まず正直に言ってしまうと、途中で何度も睡魔に屈してしまいました。トーンがだいぶ静かに進むしね。まあでもこれは私が深夜に鑑賞を始めたのが悪かったような。タルコフスキーの映画をみんな深夜に観ようとは思わないでしょ。ということで、鑑賞の際はあまり眠くない時間帯を選んだほうがよさそうです。

ゾンビも怖いけど一番恐ろしいのは人間だ!という流れはちょっと漫画の『デビルマン』みたいですね。洋物のPCゲーで「DayZ」っていうサバイバルゲームがあるんですが、これも基本的にゾンビじゃなくて他のプレイヤーに殺されちゃうしな。

ちなみに中盤で、エドワードを救ってくれる魔女のおばさんが登場するんですが。実はこの人が巷にゾンビを蔓延らせた張本人でした。悪い人では無さそうだけど。いやいやそこは怒っとこうよ!あとエマさんが実はゾンビ菌の抗体持ってました、という流れもちょっとご都合主義な気はしますね。まあ粗は探せばキリがない。そもそもゾンビ映画に整合性を求めちゃダメか。

『REC』を思わせる黒目がちなゾンビは、低予算の割にはメイクよく頑張ってると思いました。ラストでエドワードもゾンビメイクしてゾンビ従えて最終決戦に挑むんですが、ゾンビは気づかないもんなのか。ちょっと『コマンドー』のシュワちゃんを思い出したりもする。