この作品を、単なるウイルス系ゾンビ映画な〜んて思っていたら大間違いですよ。
ストーリー自体は、『凶暴性』をむき出しにしてしまうウイルスが蔓延したロンドンを舞台に、感染を免れた人々の生き残りをかけた戦いを描く…といったこれと言って捻りのないアリキタリの作品なんだけどねぇ。
でも、ダニー・ボイルが、その独特の世界観でこの絶望的世界を見事に表現してしまいましたね〜。
音楽や映像に非常にこだわってるのが観ていてよ〜く分りました。そして、それは絶望的なシーンよりもむしろ希望を見出すようなシーンでこそ存分に発揮されてるんだよね〜(ここがイイんです)
僅かな希望を持って1本の長い道を走る車のシーンや、馬の家族が優雅に走ってるシーンなんかは、その絵の美しさに魅せられること間違いなし!
後半では、正常な人間同士の争いとなり、感染してない人まで狂気に変えてしまう状況が怖いです。
最近、他の映画でも思ったんだけど、ヨーロッパの作品はアメリカと違ってシュールだね(魅せられたな〜って思っちゃいます)
かつてないほど凶暴で、追いかけ方が尋常じゃないほど速い感染者…のわりには、けっこう諦めがよかったりして(追いつけないと分かるや、立ち止まってボー然と見送ってたり)
主人公のキリアン・マーフィの顔色の方がむしろ感染者よりも悪かったり(笑)と…ん〜、シュールだね。
ラストは2本あったけど、これはハッピーエンドのほうが好きです。
『HELLO』で始まり『HELLO』で終わる…う〜ん、洒落てるな。
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