バイオハザード シリーズの中でもっともホラーらしい作品

バイオハザードはいくつも続編が出ていますが、シリーズ最初の作品が一番ホラー映画らしい作品だと思います。

まず逃げ場のない限られた空間、その閉鎖状況にゾンビがどこから襲ってくるのか分からない恐怖は見ていてハラハラします。おまけに登場人物たちには物語り序盤では状況がよく把握できておらず、どうすれば助かることができるのかもわかっていません。それがより恐怖を煽ってくれます。

そしてなんといっても主人公のミラジョボヴィッチ演じるアリス自身が、ちゃんとゾンビに対して怖がっているのも良いと思います。

ホラー映画はいくら恐怖シーンが満載でも登場人物たちがそれに対して恐怖を感じていないのであれば、それを観ているこちら側にも恐怖が伝わってきません。観ている側としては登場人物に感情移入しているのであり、その人物が恐怖を感じてくれているからこそ私も同じようにそれを感じることができるのです。

そのためシリーズが回を追うごとにどんどんパワーアップしていくアリスが、まだ初期のこの作品ではそこまで強くないのも私としては好きなポイントです。

そしてバイオハザードはゾンビの造形の怖さもまた秀逸です。とくに犬型のゾンビなどスピードがあるということもあって、もし自分がこんなゾンビに襲われたらと思うと映画だと分かっていてさえゾッとしました。

そしてこの作品はストーリーもしっかり作られており、謎解き要素もあるのがまた面白い理由の一つとなっています。