クリスマス・イブの夜、オフィスに最後まで残っての残業にやっとひと区切りをつけた主人公、アンジェラ。
家に電話でもうパーティを始めている家族たちに連絡したあと、家路につくため地下駐車場<P2>に降りていく。
会社のビルにはもうほとんど人気がない。
ああ、疲れた。さあ早く帰ろう・・・。
そんなアンジェラの背後に何者かの手が伸びる。
気が付くとアンジェラはドレスに着替えさせられ、足首は頑丈な鎖で繋がれている。
いったい自分はどうしたのか。
目の前のテーブルにはクリスマスの準備がされており、そこにはさっき挨拶をした警備員が笑顔で座っていたのだった。彼はアンジェラを愛しているのだと言う・・・。
ここは地下駐車場<P2>。アンジェラの悲鳴は届かず、彼女に救いはないのだろうか。
年齢制限があることに観終ってから気付いた。
つまりそれほどエロくもエグくも感じなかったのだろう。
映画としては密室ものでサイコ野郎と二人きり、理不尽な状況に押し込められるという間違いのないホラーのはずなのだが、ヌルい。この犯人ヌルいのだ。
異常な愛情でもってアンジェラを監禁したというわりに、この犯人の仕草や行動からは狂気が足りないし、後半は自分から逃げようとするアンジェラに怒りを露わにする。個人的にここも興ざめだった。そこは惨めに哀れに拒絶された悲しみを表現した方がより犯人の異常さやアンジェラへの愛情を感じられる気がするのだが。
こういった作品で犯人をどう描くかはやはり重要だ。
アンジェラは後半は覚醒したかのごとき閃きと精神的タフさでもって犯人と渡り合う。かなりセクシーなドレスのままで。
観るに堪えない出来ではないし、監禁・セクシーなヒロイン・脱出劇といった一連のワードに何か惹かれるなら鑑賞してみてもいいだろう。
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