MAMA 背筋が凍る怖いホラー映画

MAMAは、2013年政策のカナダ/スペインの珍しい合作映画です。日本では、1週間だけの劇場公開でディスクが発売されたホラー映画です。物語は、精神を病んだ父親が妻と同僚を殺し、幼い姉妹を連れて山小屋に逃げるところから始まります。心中しようとする時に、間一髪で姉妹は何者かに救われ命拾いするのですが、惨劇がここから始まります。事件から5年後に山小屋で発見された姉妹は、父親の弟に見つけられ町へと戻されます。姉妹を心中から助けたのがMAMAです。もちろん、MAMAも姉妹と一緒についてくるので、惨劇が次々に起こるのですが・・・・。

幼い姉妹のヴィクトリアとリリーの演技が秀逸です。カメラは長回しが多用され、姉のヴィクトリアの目を通して見えないMAMAが描かれています。日本では、芦田真菜ちゃんとか本田望結ちゃんの演技が賞賛されていますが、ヴィクトリア役のミーガン・シャルパンティエの気色悪い表情は、夢にうなされそうな怖さが満載です。将来がとても楽しみなお子様女優です。

また、製作総指揮のギレルモ・デル・トロ氏は、ホビットシリーズやブレイド2で有名ですが、日本のロボットアニメや怪獣物が大好きで円谷英二氏を尊敬しているとコメントしています。大友克洋氏の「童夢」の映画化を計画したのですが資金調達が思うようにいかずとん挫しています。もっとも、大ヒット作の「ヘルボーイ」は資金調達に7年かかっていますので、いつの日かトロ氏監督の「童夢」が観れるかもしれません。

映画の半ばで、公文書図書館の女性の「霊というのは、残酷な仕打ちに対する怒りの化身のこと」というセリフが耳に残っています。MAMAは、一人で観るには、あまりも怖すぎるホラー映画です。特に、ラストの7分間は目が離せません。暗いシーンが多いので、部屋を明るくして鑑賞することをお勧めします。