ぼくのエリ 200歳の少女 音楽に例えたら北欧メロデスみたいな映画

これはジャンル的にはなんなんだろうか?

もしホラーだとしたら今まで観た中で1番綺麗なホラーだと思うが…DVDのケースにはラブストーリーとあるけど吸血鬼が出てくるから少しホラー/スプラッター要素があるので綺麗さと醜さが適度に配置されていて音楽に例えたら北欧メロデスみたいな映画。

映像も綺麗で洗練された感じで、真っ白い雪と真っ赤な血が心に残ります。

北欧の吸血鬼映画と言えば「フロスト・バイト」というB級ホラーがありますが、あちらは純然たるホラーですがこちらは中身は少し悲哀に満ちた恋愛物語。

人物も展開も淡々としているためにあまりググッと盛り上がるわけでもないのでちょっと物足りない気がしました。

まあ、子どもの話だからそんな激情ぶり発揮されても白けるんだろうけど。

主人公が冷静すぎるのがやや難。エリが吸血鬼と分かった時も普通なんだもん。その辺の驚きの感情とか爆発力があればもっと劇的で楽しめたなー(でもそういうのは監督の狙いとは違うんだろう)

あと主人公オスカーの方があまりに女子ぽくて最初パッケージ見た時オスカーがエリだとばかり思ってました。

エリは吸血鬼ぽさは確かにあるんだけど、思った程妖艶な美しさを感じなかったのが難かと(単に好みの問題かもしれないが)

オチ、もっと切ないと思ってたのでやや拍子抜け。

でもあの後2人はどう生きていくんだろう、ていう想像できる終りは良いかな。

余談

やはり北欧及び寒い国、季節の映画(「キッチン・ストーリー」や「ラースと、その彼女」等)の寒さで張り詰めた空気感は好きだなと改めて感じた。