ケープコッド・クリーチャーとは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州東端のケープゴット海岸の浜辺で発見された未確認生物〈UAM〉の死体である。
この生物が発見されたのは2012年5月31日のこと。
ナンタケット・サウンドの日の出で有名なこの海岸沿いをあるいていた住民の一人が、浜辺に打ち上げられている奇妙な物体を発見した。
この物体は、一見して生物の死体に見えた。
体調は約6メートル、体高は30センチ程。まるで古代生物のような長いヘビのような体に、頭部は細長く突きでており、口の中には細かな歯が並んでいた。
発見したときには、すでに死体は腐敗が進んでおり、カラスにつつかれていたという。
発見者はすぐにこの生物の死体を写真に収めたものの、その生物はその場に放置して帰って来たという。
しかし、後になってこの生物が何であるのか気になり、動物学者のローレン・コールマンに写真のデータを送った。
しかし、腐敗が進んだ生物であるためその姿は不明。DNAサンプルなども無いため、この生物についての調査は難攻極まっているという。
専門家によれば、その姿はハダカエソ科のミズウオダマシに似ていると言われるが、歯の大きさや口の形は明らかな程異なるという。
また、痩せたイルカであるという説や、サメの一種であるという様々な憶測が飛んでいるが、現在の所もその生物の情報はなく、海外のUMAサイトではこの謎の漂着物に関する情報提供を求めている。
このケープコッドに漂着したのは、謎の生物だけではない。
最近になって大量のイルカが漂着し、同年5月10日の時点でその数は185頭に及んでいる。
国際動物福祉基金(IFAW)が1999年より調査を開始した内、1つの種の生物が海岸に打ち上げられたケースとしては過去最多となっている。
こうした環境変化の影響があるのか、近年世界各国で謎の生物が打ち上げられるという事例が多い。
ロシアのコーナーブルック沿岸では、体調4,5メートトルもある巨大な尻尾を持つ謎の生物が発見されている。
はっきりとは分からないが、体のあちこちに切り傷があり、ところどころに毛が生えている。頭部は切り取られていた。
また、バハマやギニアでは、同様の種類の生物とみられる超巨大生物の死体が漂着。
死骸は一部腐敗が進んでいたものの、4本の足(ヒレ)と長い尾が認められ。皮膚には長い毛が生えていた。
地元の科学者がこの死骸を調査した結果、何の動物かは特定できないと話しているとされている。
大きく開いた口と思われる部分は巨大で、人間一人ならかるく呑み込めるほどである。
他にも様々な生物がその姿を表しているものの、残念ながら、生きたまま海岸に打ち上げられたUMAは今のところ存在していない。
もしも、そうしたUMAがその姿を現存させたまま漂着していたならば、UMAに関する研究は大躍進を遂げるであろう。
しかし、そうした期待とは裏腹に、こうした現象が相次ぎ始めた海洋環境の変化は痛ましい。
UMAに限らず、おおくの生物が今までの生活圏を奪われつつある現状は、今後の地球環境そのものの破壊を予感させてしまう。
UMAの存在は、たしかに我々に夢を与えてくれるものだ。
だが、そのUMAがこうして海岸に打ち上げられつつある現状は、やはり一種の問題定義でもあるのだろう。
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