●ヒトガタの生態
ヒトガタとは南極に生息すると言われる水棲UMAであり、全長は数十メートルで色は真っ白、形状は目撃談によって様々だが人間に似ていると言われる。「ニンゲン」と特徴は同じだが、南極に出現するものがニンゲン、北極に出現するのがヒトガタとよばれる。2ちゃんねるのオカルト板から話題が広がった。
●ヒトガタに関する調査
ヒトガタは日本の調査捕鯨船の乗務員が、北極海で目撃したとされており、形状が人間に似ているという。具体的には、人間のように両手両足がついている、手が五本指に分かれており後ろ足はヒレになっている、人間の上半身が連結したような形になっている、などのタイプがある。夜によく出現し、表面はつるつる、水中から出現するようだ。撮影すると海面に現れた氷山のようにも見えるが、目撃された姿や水中で動いているところなどからはどう見ても生物であるという。
証拠動画や画像はネット上にも多数存在するが大半がフェイクと思われ、撮影されたものの信憑性はいまいちだと考えられている。ヒトガタの目撃談は日本に多いが、海外でも目撃されている。ポーランドでは公園の芝生で恋人を撮影していた女性が、携帯カメラにヒトガタの姿をおさめた。これは体長70cm〜80cmと小さいが、投稿されている動画を見ると確かにヒトガタに似た形状をしている。最近ではTV番組でも取り上げられ、UMAの中でも知名度は高くなっている。
ヒトガタは日本政府が行なっている調査捕鯨のときに目撃されたが、調査捕鯨では捕獲調査だけでなく捕獲しないクジラも調査・記録しているそうだ。その記録に数年前から「人型物体」と呼ばれる生物が記録されるようになったという。以前の調査では目撃されていなかったというから、ここ数年で出没するようになったと思われる。しかし調査捕鯨はあくまでクジラの調査が目的のため、ヒトガタの積極的な調査は行われていない。
目撃談自体を疑う意見も多いが、その正体にはいくつかの説がある。まずクジラの見間違いという説だ。クジラは世界中の海域に分布しており、シロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラなどは北極、南極の海域に集まる。北極にはホッキョククジラも生息しており、これらの20〜30m級のクジラならば、数十メートルあると言われるヒトガタのサイズには近い。また表面がつるつるしていて真っ白という特徴はシロナガスクジラにあてはまる。
鰭脚類などの説もある。鰭脚類とはアザラシなどの種のことであり、アザラシは北極圏から熱帯まで広く分布する。数十メートルという大きさはないが、ミナミゾウアザラシなどは4m以上にもなる巨大な哺乳類だ。しかし色は茶色で撮影しても氷山のように映ることはないだろう。
また形状だけ見るとヒトガタとジュゴンはよく似ている。真っ白でつるつるの表皮、人間に近い体型など、上部から撮影されたヒトガタの写真はジュゴンと言われても分からないほどだ。しかしジュゴンは寒い地域には生息しておらず、北極、南極には存在しない。これらの理由から、一番近いのはクジラだと考えられる。
両手、両足がついている、五本指に分かれているなどのヒトガタの特徴は、クジラが奇形化した姿なのかもしれない。世界各国で、巨大な生物の死骸が漂着し、話題になることがたびたびある。形のいびつさからクジラではなく新種の生物だなどと主張されることもあるが、多くは腐敗して変形したか、奇形のクジラである。自然の世界では奇形の動物が生まれることは稀ではなく、たまたま目撃されたのが奇形化したクジラであるということは大いにあり得る。今後の調査で、クジラなのかもしくはまったく別の生物なのか、明らかになるかもしれない。
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