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●ニャミニャミの生態

 ニャミニャミとはアフリカ南部のジンバブエ共和国とザンビア共和国の国境にあるカリバ湖に棲んでいると言われる巨大なUMA。現地のトンガ族の竜神、蛇神である「ニャミニャミ」からネーミングされた。体長は一説には36mあると言われている。

●ニャミニャミに関する伝説、その正体

 ニャミニャミはトンガ族が信仰するザンベジ川の神だが、このザンベジ川につながるカリバ湖で、漁師など多くの人が巨大な生物を目撃している。ニャミニャミの特徴は魚あるいは獅子のような頭部、うなぎのように細長い胴体だと言われ、かなり奇妙な形であるようだ。トンガ族の信仰しているニャミニャミについては、以下のような伝説がある。

 トンガ族は温和な部族だったが、他民族による侵攻やアラブの奴隷商人に狙われたりと苦難の歴史を歩んできた。近代に入ってから、トンガ族の住むザンベジ川にダムを建設する計画が持ち上がり、長い間トンガ族が住んでいた地がダム底に沈んでしまうことになった。トンガ族は悲しみ、嘆き、その嘆きがザンベジの渓谷の神聖な地カリバにも届いた。カリバにはニャミニャミが棲んでいると言われている。

 ダム開発開始1年後、ザンベジ川上流で非常に激しい嵐が起こり、下流域に大規模な洪水が起こり、大災害となった。工事中だったダムは洪水によって流され、工事は振り出しに戻った。そして再び工事が進められていた翌年には、また大洪水が発生し、建設中のダムがまた流された。この事件によってニャミニャミの存在は信じられるようになったそうだ。しかしその後はさらに万全の体制で工事が進められ、カリバは水没、トンガ族は先祖伝来の土地を負われた。

 こうした経緯で現地の人間、特にトンガ族はニャミニャミの存在を信じているようだが、ザンベジ川に出没する未知の生物を全てニャミニャミと混同することから、ニャミニャミの特徴は複雑になり、詳細不明になっている。

 ザンベジ川にはニャミニャミ以外にも巨大魚の目撃情報があるそうで、なんらかの巨大生物が生息している可能性は高い。しかし体長36mというクジラよりも大きいサイズの生物は地球上で発見されていない。

 ニャミニャミの正体としては大型の淡水魚説と、ワニやヘビなどの大型は虫類説がある。淡水魚で大型のものと言えば、最大4m〜5mを超えることもあると言われるピラルクーや淡水に適応したチョウザメ、オオナマズなどだ。これらは数十mという大きさにはならないが、いずれも最大5mを超えるようなものが目撃されることもあり、その中でさらに巨大化したものがいるのかもしれない。
 
 またアフリカには大型のは虫類が存在する。アフリカにはクロコダイルなどのワニが生息しているが、世界最大のワニは8mを超えるものもいると言われる。ワニを見慣れている現地人でも、これほどの大きさのワニがいれば未知の生物ニャミニャミがいると信じてしまう可能性もある。

 ニャミニャミは信頼性の高い目撃情報が少なく、また調査も行なわれていないため本当にそのような巨大UMAが存在するのかというと疑わしいと思われる。しかし巨大な生物の目撃があること自体は事実であるため、新種の魚類や大型化したは虫類などは存在する可能性がある。