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自然の楽園、マダガスカル島。みなさんもアニメーション映画を見てその名前を知っている方も多いのではないだろうか。アフリカのインド洋に浮かんでいるその島は、長さ1570キロにわたっており世界第4位の大きさを誇る島である。日本よりも大きい面積でその大地にはたくさんの野生動物たちが暮らしている。その他にも希少な鉱物が発掘されることでも有名でルビーやサファイヤ等の原産地としても知られている。
このマダガスカル島の興味深いところは、島国であるが故に生物たちが独特の進化を遂げているところである。特に猿などの霊長類はこの島でしか見ることができない固有種が数多く存在する。日本の童謡でも有名なアイアイもその一つである。その他にも昆虫や植物、両生類など様々な固有種が存在している。現在もマダガスカルは研究者たちにとって未知の島であり、定期的に何らかの新種が見つかる島でもあるのだ。
そんな島だからこそ未知の生物UMAがいたとしても不思議ではない。この島では、奇妙な生き物の存在が語り継がれている。その名は「カラノロ」と呼ばれていて、目撃者たちの証言によると全身が毛で覆われている毛むくじゃらの小さな人間のような形をした生き物だと言う。体長は1メートルにも満たないとされていて、現在各地で目撃証言のある獣人の中でも最も小さいクラスの獣人である。現在、有力な手がかりとなる写真などは残っていないものの、足が3本しかない小さな足跡が見つかっており、それは「カラノロ」のものではないかと言われている。また、彼らは焼いたピスタチオが好物だと言われていて近くでピスタチオを焼いているとにおいにつられて出てくると言われている。
また、驚くことにマダガスカル島にはもう一種獣人の姿が目撃されている。その名は「オンバス」と呼ばれていて、こちらの方は毛むくじゃらの体は同じだが、体長は成人男性と同じくらいの大きさであると言われている。大きさの違いから「カラノロ」とは別の種類の獣人であると推測されているが、同じ島に二種類の未確認生物がいるというのである。
では、この「カラノロ」とはいったいなんなだろうか。現在に至るまで獣人の存在は世界各地で目撃談があるため、あちこちで研究されているが今のところその正体がわかった研究者はいない。有力な説としては、猿を見間違えたのではないかというものである。マダガスカル島にはたくさんの種類の猿がいるのでその中でも小さめのキツネザルを見間違えたのではとされる意見が一般的である。また、そのような話は地元の住民にのみ語り継がれている民間伝承のひとつにすぎず、実際に存在する訳ではないという研究者もいる。確かに、現在までに確たる証拠もなく、写真も残っていないのである。
しかし、実は人類とは別の形で進化を遂げた霊長類の一種ではないかとする意見もある。その証拠が「ホモ・フロレシエンシス」と呼ばれる人類とは違った進化を遂げたと見られるヒトの骨である。これは最近になって発見されたものであり、新たな生物の存在をほのめかす証拠として取り上げられている。この骨が新生物のものか、あるいは遺伝的欠陥によって小さい人間の骨なのか結論は未だに出ていない。だが、「カラノロ」の存在を決定づける証拠になりうるものである。