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インドネシア、ジャワ島は人口1億2400万人が暮らす、インドネシア国内のみならず、世界第一位の人口の多さを誇る島である。この島にはインドネシアの首都ジャカルタがあり、東西に長細い地形から、スンダ人、ジャワ人、マドゥラ人などの多くの種族の人々が暮らしている。公用語はインドネシア語であるが、それとは別に、それぞれに歴史的な言葉があり、インドネシアはまさに多民族国家である。またジャワ島は、亜熱帯地方独特の豊かな自然に囲まれた島であり、ジャングルには未だに発見されていない動物たちが多く暮らしていると言われる。2010年には、近くのパプア島にて新たな部族が、インドネシア国勢調査によって発見されたことも記憶に新しい。
そのような謎が広がっているインドネシアにはあるUMAの存在が噂されている。その生物が生息していると言われているのはジャワ島で、初めて目撃されたのは1925年のことであった。それ以来たびたび目撃情報が出るようになり、地元の人々の間では「アフール」と呼ばれるようになった。この生物の特徴は、猿か人間のような顔を持っており、灰色の体で足には鋭いかぎ爪がついていることである。また、もっとも特徴的なのが、コウモリのように空を飛ぶことである。一説には巨大なコウモリとも呼ばれるこの「アフール」は、全長3.6メートルにもなると言われている。一方で、その鳴き声はとても美しく透き通っていて「ア・フール」と聞こえることから「アフール」と名付けられたのである。
この生物は、ほかのコウモリと同様に日中は洞窟などの暗闇に隠れていて、夜になると活動し始めるという。目撃した人の話では、夜中に食料を探して、川へと降りてくる姿を目撃したという。眠るときもコウモリのようにぶら下がって眠っているそうである。
この「アフール」とはいったいなんなのだろうか。目撃した人々は口をそろえて巨大なコウモリのようであったと言っていることから、まさにコウモリなのではないかとする説がある。世界各国で、巨大化したコウモリは発見されており、翼を広げると2メートルにはなるような大きなコウモリの捕獲実績もある。そのような巨大な種類のコウモリがいるのではないかということである。猿のような顔という話も、巨大なコウモリの顔を見ると納得できる。空を飛べるがコウモリはほ乳類であり、手足もきちんとついているのだから、それほどの大きなコウモリであれば、猿が空を飛んでいるように見えてもおかしくはない。
また、一方で動物学者のアイヴァン・サンダーソンは、この生物はアフリカで目撃情報が多く寄せられている未知の巨鳥、「コンガマトー」の一種ではないかという説を唱えている。
どの説にしても、確かな証拠がある訳ではない。この「アフール」の最大の謎は、目撃情報は寄せられるものの、その証拠となる写真撮影や捕獲ができていないことにある。空を飛ぶことができる巨大な生物ならばそれも仕方のないことであるが、1925年以降、大きな手がかりとなりうるものは見つかっておらず、目撃証言のみとなっている。
今のところ、その正体は謎に包まれているが、今後、新たに情報が見つかった際にはインドネシアにおいて新動物の発見となるかもしれない可能性を秘めている。