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アフリカ大陸は、動物の楽園である。アフリカ独特の気候や土地を活かした様々な固有種が暮らしており、サバンナやジャングルはまさに弱肉強食、人類が足を踏み入れることができない世界である。そのため、調査や探検が進められている現在においてもアフリカには様々な未確認生物がいると考えられている。新たな生物を発見することで今はまだ直すことのできない病気の新薬への途用など、人類の発展にも寄与する可能性があるため、探検隊や研究者たちは日々新種の発見、調査にいそしんでいるのである。
そして、そんな研究者たちが現在も調査中である未確認動物の一つに「ヴァッソコ」も挙げられるだろう。「ヴァッソコ」とは中央アフリカの山岳地帯においてたびたびその姿を目撃されている生物の呼び名である。
中央アフリカとは、中部から北部にかけてサバンナが広がり、また南部には熱帯雨林が広がっている国家である。熱帯雨林は、中央アフリカの国土の8パーセントを占めるほどの大きさで、サバンナやジャングルなど、まさに大自然に囲まれた国家である。また、大きな川も2つ、北部と南部にかけて流れており、それらの湿地帯とサバンナを含んだ国立公園はユネスコの世界遺産にも登録されているほど豊かな大地である。
そんな、大自然の中なので、人間が未だ確認できていない生物がいたとしても不思議なことではない。「ヴァッソコ」はそんな自然にあふれた中央アフリカの山岳地帯の中で人の目に触れることなく生きてきた新種の生物である可能性があるのだ。「ヴァッソコ」は巨大な猫のような体をしていると言われている。目撃者によるとその姿はロバほどの大きさであったという。長い牙と小さい耳を持ち、夜になると活動を始める夜行性らしい。その巨大な姿に地元の人々は驚き、恐れをなしている。
しかし、この未確認生物の目撃情報はあるものの、写真などは残っていない。また、骨や足跡などの証拠もないため、正体を突き止めるための捜査もやりようがない状態である。そのため、サーベルタイガーのような確認できている大きなネコ科の動物を見間違えたのではないかという意見もある。
しかし、一方で興味深いことがある。このような巨大な猫のような動物を目撃したという話はアフリカの各地であるのだ。例えば、同じく中央アフリカには「ガッシングラム」という謎の巨大な生物の目撃情報がある。体毛は茶褐色をしており、その大きさはライオンを超えるほどであったという。地元の人々は彼らが洞窟で暮らしていると考えている。ほかにも同じような目撃情報がある生物に、「ヌンダ」というものもいる。証言によるとほかの2種と似たりよったりな姿であったそうだ。
これらの3種は、目撃情報がどれも同じような姿であったと言っているので、どれも同じ種類で呼び方が違うだけではないかと言われている。しかし、このように多くの謎のネコ科の動物の目撃談があることは確かである。このことから、アフリカにはまだ人類が確認できていない新たな巨大なネコ科の動物が存在している可能性が多いにあり得る。ひょっとしたら百獣の王ライオンよりも巨大でたくましいネコ科の動物がジャングルや山の中に潜んでいるのかもしれない。