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生息地:アメリカ・ニューヨーク州、バーモント州
大きさ:体長4.5~24メートル
特徴:ヘビのような頭に小さい角、首は長く、背にコブがある。体色は黒
推測される正体:プレシオサウルスの生き残り、ゼウグロドンの生き残り、チョウザメ

ネッシーによく似たUMAの目撃は世界中から報告されている。なかでも、アメリカのチャンプは、その目撃例の多さから比較的実在性が高いと研究家の期待と注目を集めている。鮮明なカラー写真で知られるシャンプレーン湖の湖底獣であるチャンプは、その決定的なカラー写真の存在からアメリカ版ネッシーとして人気がある。シャンプレーン湖は1万年前にできた巨大な湖で、全長約180キロにして最大幅は19キロ、さらに深さは120メートルにもなる峡谷で、氷河期には大西洋とつながっていたと考えられている。湖の形状や環境は、スコットランドのネス湖と非常によく似ている。そのためではないだろうが、ここにも古来、巨大な怪物が棲んでいると噂されてきた。湖の近隣に住んでいるネイティブアメリカン、イロコイ族によれば古くからこの湖には「角を生やしたヘビ」がいると信じられていた。
1977年に首をニョッキリ出した鮮明なカラー写真とともにデビューしたシャンプレーン湖に棲むチャンプ。ニューヨーク州とバーモント州をまたぐ湖での怪物の目撃は、1609年7月にフランスの探検家がチャンプの存在を書き残している。この情報は信頼できるチャンプの情報として最古の記録で、湖の発見者で、その名前にもなっているフランス人探検家サミュエル・ド・シャンプレーンが残しているものである。それによると、突如、湖の南端クラウン・ポイントに姿を現した怪物は、伝説のごとく巨大なヘビのようで、酒樽のような胴体とウマを思わせる長い首と頭をもっていたという。
否定論者にいわせれば、このときシャンプレーンが見たのは湖に棲息する古代魚ロングノーズガーに過ぎないというのだが、そうした声とは裏腹に、19世紀に入ると、怪物の目撃事件が急増。そして1977年7月5日にサンドラ・マンシー夫人が撮った鮮明なカラー写真が撮影されたのだ。
この年の7月5日、たまたまシャンプレーン湖に遊びにきていたマンシー一家は、何の前触れもなく、水面から出現した巨大な怪物と遭遇。子供たちを避難させながらも、もっていたカメラで妻のサンドラが衝撃の場面を撮影することに成功したのである。その直後、怪物は接近してきたモーターボートの音に驚いたのか、そのまま水中に姿を消してしまったという。
カラーのチャンプはニューヨークタイムズやタイム&マクリーンズ・マガジンなどの紙面も華々しく飾った。そして写真の真贋調査もアリゾナ州立大学でハイテクノロジーを駆使して行われて、お墨付きを得たのだ。
さらに、キャディで有名なブリティッシュ・コロンビア州立大学の海洋生物学者ポール・レブロンド博士が、出現時に生じる波形からチャンプの体長を4.8~17.2メートルと割り出した。
このアメリカ版ネッシーは大変な騒ぎとなり、ニューヨークとバーモントの州議会では上下院ともに、「チャンプを殺傷したものは、厳罰を処す」という決議を行ない、州を挙げて観測する超有名UMAとなっていった。
最新の目撃例では、2009年5月31日にエリック・オルセンが携帯で撮った動画がある。夕日を浴びた湖上から首を出して進んでいくチャンプだ。そして同年6月4日には、カール・ロバーツが高速で移動する怪物を発見、接近してきたチャンプを船から撮影した。体長は15メートルと推察されている。
チャンプの正体はというと、ネッシーと同種のものと考えられており、絶滅したプレシオサウルスの生き残り説が有力である。