リーンモンスターとは、リーン湖に棲息するという巨大な身体をもった未確認生物(UMA)である。その体長は5m~10mともいわれ、大変大きい水棲動物といわれている。背中にはコブのような凹凸が2つあり、首が大変長いという特徴を持つ。
1981年、写真家のバット・ケリーによって、リーンモンスターの姿は収められている。この写真に収められたリーンモンスターは、水面から二つの凹凸がついた背中を出し、長い首をもたげている。しかし、写真が白黒であること、逆光であること、画像が荒いことから、リーンモンスターの姿はシルエットに近く、その正確な容姿や大きさを写真から推測する事は難しそうだ。リーンモンスターの姿を納めた映像は、後にも先にもこれ1枚だけである。
未確認生物の探査に多く携わっている、アメリカ・シカゴ大学微生物学者のロイ・マッカル博士は、リーンモンスターの正体を突き止めようと調査に乗り出した。周辺の聞き込みから、複数の目撃談を聞くことが出来たものの、実のある結果は得られなかったという。その結果に満足できなかったマッカル博士は再びリーン湖の調査に出るも、2度の調査から大きな結果を得ることが出来なかったという。
では、一体リーンモンスターの正体は何なのであろう。いくつかの説があがっている。
[プレシオサウルス説]
首長竜の一種ではないかという説。中でも容姿が似ているプレシオサウルスの生き残りではないかという説である。プレシオサウルスとは中生代三畳紀~ジュラ紀前期(約2億年前)に繁栄した首長竜の一種で体長は2m~5mとそこまで大きな恐竜ではない。容姿は「亀のような体に、蛇のような首を持つ生物」と例えられるように、平たい身体に亀のようなオール型の四肢があり、大変長い首を持っていた。その特徴が目撃されたリーンモンスターの容姿に似ている事から、このような説が出ている。
[未知の哺乳類説]
まだ、その存在が確認されていない未知の哺乳類ではないかという説。
[タリモンストラム・グレガリウム説]
古世代(約5億4200年前~2億5100年前)の海に棲息していた無脊椎動物のタリモンストラム・グレガリウムではないかという説。
タリモンストラム・グレガリウムの体長は約10cmと小さいが、この生物が巨大化したものではないかという説である。タリモンストラム・グレガリウムの容姿は、菱形の扁平な身体の先端部に嘴となる長く細い部位がある(この部位がリーンモンスターの首にあたる)。嘴の先端部にはハサミ状の顎がついており、身体の脇からは目の役割をしていた2本の突起があった。その容姿がリーンモンスターに似ている事から、この説が出ている。
リーンモンスターが目撃された湖の近辺では、他にも多くの未確認生物が目撃されており、巨大な蛇(もしくはオオウナギという話もある)のような姿をしたUMAや、象とアザラシを合わせたような姿のUMAなど、UMAファンにとって興味の尽きない地域である。
しかし、この近辺には住民が少なく情報自体数が少ない。また、これらのUMAに関する大きな調査も行われていない為、正体が明らかになるのは先の事になりそうである。
このリーン湖があるアイルランド共和国の隣国、スコットランドには、ネッシーで有名になったネス湖がある。
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