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ニッタエウォ(Nittaewo or Nittaewo)とは、大昔に生息していたとされる獣人である。
 スリランカに生息していたとされており、尻尾はなく、二足歩行をし、直立したようなゴリラのような姿をしている。姿勢はやや前傾で、手を揺らしながら歩く。
 体全体が毛で覆われていると言われているが、足のみが毛で覆われていたという説もあり、また、ニッタエウォ語と呼ばれる、彼ら同士だけに伝わる言語を話していたとも言われている。
 身長は1メートルほどしかなかったが、非常に勇敢であり、腕の力が強い。
 樹上や洞窟に住み、鳥がさえずるような高い声を出す。赤い縮れ毛で爪が長い。
 ヴェッダ族(Veddah or Vedda)と呼ばれる種族が、ニッタエウォが先に住んでいた島に後からやってきて、テリトリーに侵入してくることが多く、よくヴェッダ族を襲撃していた。だが後に、ニッタエウォはヴェッダ族によって、絶滅させられることになる。
 ニッタエウォは勇敢であったと言われているが、ヴェッダ族は彼らのことを、野蛮、または残虐であったと答えている。
 ニッタエウォはニッタエウォ語を話すが、ヴェッダ族が話すヴェッダ語を始め、彼らが話す言葉を何一つ理解できていなかったことから、そのことで争いが起きた原因の一つと思われる。
 ニッタエウォの存在が知られたのは、1887年、イギリスの探検家であった、ヒュー・ネヴィル (Hugh Nevill)が、スリランカを訪れたことがきっかけだった。
 ヒューはそこで、先住民族であるヴェッダ族と出会い、ニッタエウォという民族がいたという話を聞いた。
 その時代より、さらに100年以上前、ニッタエウォとヴェッダ族は敵対関係にあった。そして18世紀末、ヴェッダ族はその戦いに終止符を打つため、ニッタエウォを全滅させるために総攻撃を仕掛けた。
 幾年もの戦いののち、ヴェッダ族は、ニッタエウォを女子供、一人残らず、洞窟に閉じ込め、入り口をたくさんの木でふさいだ。そして、三日三晩、火をたき続け、ニッタエウォをいぶし殺し、絶滅させた。
 ちなみに、ヴェッダ族はその後、シンハリ族による攻撃を受け、現在のスリランカには、ほとんど生き残っていない。
 ニッタエウォは、ピグミー族(150センチ)と比べても、あまりにも小柄な体系(1メートルほど)であることから、その存在が疑われることも多いが、近年、フローレス島やパラオで、1メートルほどの身長の人型の化石が相次いで発見されていることから、その存在を疑う声は少なくなっている。
 ただし、ニッタエウォは、現生人類が遺伝的疾患によって矮小化した生物という説も有力であるため、ヒト属ではない可能性も高い。
 また、1963年にランブクウェラ (Capt. Rambukwella)が率いる、ニッタエウォ探索隊は、ニッタエウォが住んでいたとされるスリランカ地域の調査を行った。
 その結果、生存しているニッタエウォや、その骨などを発見することはできなかったが、ある洞窟内において、土の中にオオトカゲの脊椎やホシガメの甲羅の破片などを発見した。それはニッタエウォが食べていた物と、ぴたりと一致する。