イゴポゴとはカナダのオンタリオ州に位置するシムコー湖に生息するといわれている未確認水生生物である。シーサーペント(蛇)型またはアザラシに似た未確認生物で、全長はおよそ6mほどであるとされている。頭部および顔は犬のようで長い首や胴体を持っているという報告が多い。また、カナダで発見される水棲未確認生物はいずれも上下に体をうねらせて泳ぐことから、哺乳類ではないかと推測されている。ネッシー発見から始まったUMAブームが流行する前からその存在が報告されていたが、長い間目撃証言が途絶えていたことからその存在が危ぶまれていたといわれていた。しかし、1990年代に入ってから再び報告があがるようになったとされている。1990年代以降の目撃情報の中で最も有力視されているのはシムコー湖で行われた水上飛行機大会での目撃証言である。この大会中にイゴポゴが水上に現れ、出場選手を含む観客ら大勢が一度に目撃し、さらには観客の一人が撮影した動画も提出されていることからイゴポゴの存在を裏付ける証言の中では信憑性の高いものだと考えられている。
同じくカナダに位置するマニトバ湖とウィニペゴシス湖でも、同じようなシーサーペント型の未確認生物が発見されている。それぞれの湖が比較的近い場所に位置することから、研究者の間では全て同じ生物ではないかと議論されている。湖同士が水底でつながっていて、ある特定の時期にそれぞれの湖を行き来しているのではないかと考えられている。そのため、シムコー湖での目撃報告が途絶えていたのではないかという見方も少なくない。
イゴポゴの正体として最も有力な説が約4000万年前に生息していたとされているセウグロドン(別名パシロサウルス)の生き残りではないかというものである。セウグロドンは現代のクジラの祖先にあたる生物だが、太古の海が温暖であったことから現在のクジラよりも脂肪が少なく、細身であったとされている。そのため、体が細長くシーサーペント型のように見えると推測されている。
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