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セルマとはノルウェーに位置するセヨール湖に生息していると考えられているシーサーペント(蛇)型の未確認水棲生物である。北欧では伝説上の生き物が古くから言い伝えられているが、その中でも本当に実在すると最も注目を浴びている未確認生物である。その外見は蛇のように細長く、全長はおよそ6mから10mほどと言われ、鹿や馬に似たような長い顔をしているとされている。セルマという名前はセヨール湖にちなんでつけられたものだが、「Selma」(セルマ)は北欧でよく女性につけられる名前でもある。これは、蛇のような体が女性の美しい体つきを連想させるためだと言われている。
セルマは未確認生物の中でも多くの目撃証言があり、その数は100を優に超えると言う。最初に報告があったのは1750年ごろで、それ以降観光者や地元の人々からの目撃証言が数多く寄せられている。その為、写真や動画などの証拠映像を数多く、研究者らはその存在をほとんど確信していると言われている。
数多くの研究者達がセルマに熱い期待を寄せる中、常に前線で調査を進めているのはGlobal Underwater Serach Team、通称GUST(ガスト)である。この組織は未確認生物の中でも水にまつわるものを主に研究しているチームである。GUSTはこれまでに何度かセルマを捕獲しようと試みてきたと言われていて、2000年8月には6mもの巨大な罠をセヨール湖に設置した。しかし、200時間を越える長時間にわたっての捕獲作戦であったのにもかかわらず、捕獲することは叶わなかったとされている。しかし、水中に設置した特殊な機械で不可解な音の録音には成功している。その後も2004年にはセルマとおぼしき影の撮影に成功、さらには泣き声と思われる音の録音にも成功している。
GUSTはセルマの正体をヤモイティウスという古代に棲息していたとされている無顎類の生き残り、または進化した姿ではないかと仮定している。このヤモイティウスはヤツメウナギの先祖にあたる生物である。しかし、この種類の生物は他に巨大化が報告されている例がなく、また
泣き声も発しないことから、その正体を解明するには至っていない。しかし、GUSTはセルマをヤモイティウスの生き残りが何らかの理由から巨大化し、独自の進化を遂げて泣き声をあげるようになったと言う線で調査を進めている。