テンシー&カッシー

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テンシー
生息地:中国
大きさ:10~16メートル
特徴:湖面を波しぶきを上げて泳ぐ。複数同時に現れることもある
推測される正体:陸上歩行のできる哺乳類・爬虫類、古代生物の生き残り

世界で最も有名なUMAといえばイギリス・ネス湖のネッシー。その影響で湖で目撃されたUMAはネッシーにならって、○○シーと名付けられてしまうほど。ここでは中国の○○シー系UMAを紹介しよう。テンシーは吉林省白山頂上のカルデラ湖・天地に出現するUMAである。チャイニーズ・ネッシー、吉利(チィリ)の別名を持ち、中国では天池水怪と呼ばれることが多いようだ。
テンシーの目撃報告は古い。最古は1903年、「大きな牛のような怪物が湖畔に住む人々を襲った」と記録されている。1994年には韓国の観光客とガイドが、水面に泳ぐ謎の生物をビデオカメラで撮影。他にも2002年、2003年、2005年、2006年、2007年と数多くの目撃例があり、写真やビデオにもその姿が収められている。中国では新聞やテレビのニュースでも報じられているのだ。特徴的なのはその頭数で、複数同時に現れる場合が多く、ダ最大では20頭のテンシーが目撃されている。
テンシーの姿は目撃例によりまちまちで、牛や犬、ワニに似ているといった証言があった。実は天池はできてから300年ぐらいの湖。古代生物の生き残りではなく、陸上歩行のできる哺乳類か爬虫類は歩いて天池にやってきて泳いでいたのではないか、という推測もある。それが既知の動物か未発見生物かは現時点ではなんとも言えない。目撃例が多いだけに今後の展開に注目したい。

カッシー
生息地:中国
大きさ:9~15メートル
特徴:湖面を波しぶきを上げて泳ぐ。複数同時に現れることもある
推測される正体:湖に住む巨大化したタイメン(アムールイトウ)

カッシーは新疆ウイグル自治区のカナス湖に出現するUMAだ。日本ではカナス湖なのにハナッキーとも紹介されている。現地ではカナスという発現だが、漢字で書いたカナス湖をハナス湖と読んでしまったからだ。基本的にはカナス由来のカッシーである。地元では大紅魚(ターホンユイ)と呼んでいるという。古来、カナス湖周辺では、牛や馬すら飲み込むという巨大な赤い魚の伝説があったのだ。
1985年7月、新疆大学の生物学教授らが、湖面に9~12メートルの巨大な魚影を複数発見。2005年にも2匹の巨大生物が観光客によって写真に収められている。そして2007年、2009年には、ビデオカメラによって撮影されているのである。その大きさ、推定15メートル。
実は中国政府は1987年の時点でカッシーの正体(の推測)を公式に発表している。それはタイメンだという。タイメンとはアムールイトウという魚の別名。淡水魚で、2メートル10センチの大物も記録されている。だがいくらタイメンが大型魚とはいえ、15メートルにまでなるのは異常である。まだまだ謎は解明されそうにない。