リザードマン(トカゲ男)

タグ

cover

"スケイプ・オレ沼のトカゲ男(Lizard Man of Scape Ore Swamp)またはリー郡のトカゲ男(Lizard Man of Lee County)

アメリカ、サウスカロライナ州リー郡で目撃されている二足歩行の未確認生物。生息地は主にビショップヴィル近郊の湿地帯で、廃線となった地下鉄や下水道にも潜んでいると推測される。
身長は2m余り、身体は緑色の鱗に覆われ目は赤く、頭には毛が生えている。手足の指はいずれも三本で足は非常に速い。その姿はトカゲのようであり、壁や木にへばりつくことができる。性格はひじょうに攻撃的。車に対して敵愾心があるのか、車体を激しく損傷したという被害報告が多い。
トカゲ男の目撃が集中するケイプ・オレは人気のない湿地帯である。
最初の目撃例は1988年6月29日の深夜。地元の少年クリストファー・デイビスが車で帰宅中にスケイプ・オレ沼の近くでパンクしたタイヤの交換を終えて車に乗り込もうとしたら、背後の物音に振り返ると何者かが疾走してくるのが見えた。デイビスはドアをロックして車を発進させたが、その生き物は車に飛び乗ると屋根でジャンプして彼を捕まえようとした。何とか振り切って逃げ延びたものの帰宅後に車を調べるとサイドミラーは壊れ、屋根や車体のあちこちに引っかいたような傷や咬み跡があった。
少年の父親の訴えにより保安官が車を調べたところ、引っかき傷や咬み跡に加えて、泥だらけの足跡が見つかった。地元ではクマの仕業ではないかとの意見もあった。これらの痕跡は生物学者を含めた専門家が調査し、足跡から二足歩行とされたが、いかなる種類の動物にも当てはまらないとの結論だった。引き続き鑑定のため資料はFBIに送られたが何の回答もなかった。
その後数ヶ月にわたってビショップヴィルの半径5km以内で、駐車してあった車に咬まれたような跡が見つかるという出来事が続いた。
トカゲ男の目撃は話題を呼び全国ニュースに取り上げられたため、野次馬が押しかけるようになった。さらに地元のラジオ局はこの生物を生け捕りした者に100万ドルの懸賞金を出すと発表した。
デイビスに続いて8月5日、空軍パイロットのケネス・オールが高速道路でトカゲ男に遭遇し、銃を二発撃ったと警察に報告した。その際にトカゲ男の身体的特徴を詳細に述べると共に、証拠として鱗と血を提出している。しかし2日後に銃の不法所持を問われるとオールは証言を撤回した。
1990年7月30日には、ビショップヴィルのレストランで子供たちと夜食を済ませて車で帰宅途中のバーサ・ブライサーズが、スケイプ・オレ沼の近くで奇妙な生き物を目撃した。バーサはその生き物の上半身しか目にしていないが、ひじょうに大きく身体が毛で覆われていたと証言している。
この出来事以降、しばらく目撃情報は途絶える。そして2004年に湿地帯を歩いていた少女が何者かに引きずり込まれそうになったとの報告がある。2005年、ビショップヴィルから西に125kmの距離にあるニューベリーで、女性が家の外に2体のトカゲ男がいたと警察に報告した。2008年2月にはビショップヴィルのロウソン夫妻が何者かに車を壊されたと通報。車にはいたるところに引っかき傷や咬み跡、血の跡があった。飼い猫もいなくなっていた。車から採取された血液は獣医が鑑定し、犬科の動物のものであると断定された。保安官は狼かコヨーテの仕業ではないかと考えている。
2010年にNBCテレビの超常現象番組「デスティネーション・トゥルース」がトカゲ男を探索した。湿地帯でトカゲ男のものと思われる足跡を発見したが、番組では悪戯であると結論付けた。
2011年にも車の被害報告があり、保安官によると傷跡の状況はそれまでの目撃例と同じであるという。
トカゲ男の正体は突然変異により生まれた新種の生物、恐竜が進化した人型爬虫類、野生の生き物など様々な推測がなされている。
その姿を捉えるため、現在もモンスター・ハンターたちが、トカゲ男の出没地に監視カメラを設置するなどして捜索を続けている。
"