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"「ネッシー」という名の未確認生物を知ってる者は多いだろう。20世紀最大のミステリーと呼ばれたイギリス、スコットランドに存在すると言われている首長竜プレシオサウルスに似た生物である。「ネッシー」という呼び名は、その生物が確認された湖である「ネス湖」が由来である。「ネッシー」はイギリス、スコットランドのみならず、世界中で一大センセーションを巻き起こした。その後、世界各国の湖で見られたと言われる生物の多くには「ネッシー」のように湖の名前がつけられ、いまだに多くの謎を残したまま未確認のものが多い。中国にも「五大水怪」と呼ばれている未確認生物の情報がある。この「五大水怪」は天池、銅山湖、洪湖、青梅湖、カナス湖に存在すると言われている。その中でもカナス湖に存在すると言われている生物は、「ネッシー」のようにその湖が由来となり「カッシー」と呼ばれている。
「カッシー」が存在すると言われているカナス湖は北の方角、新疆ウイグル自治区にある。この湖は中国、モンゴル、ロシアの国境に面しており、情勢により頻繁に立ち寄れる付近ではない。したがって、観光地として訪れられる時期は決まっており、多くの人は同じ時期にこの湖を訪れるであろう。そんなカナス湖であるが、1980年代からその湖に住む「カッシー」がたびたび目撃されている。1980年代前半、当時カナス湖近辺で働いていた森林保護員たちがカナス湖で巨大な魚のような影を目撃したことから「カッシー」の目撃情報は始まる。その2年後、再びその森林保護員たちは同じ様な魚影を目撃しており、1985年に本格的にカナス湖の生物調査が開始される。生物学の教授1名とその学生である24名が調査をした結果、カナス湖で10メートル以上の魚影が確認されたと報告している。この報告により「カッシー」の存在は信憑性を増していき、マスコミに報道され世界的に有名な未確認生物になった。2000年に入り4度の目撃情報が確認されている。2004年に始まり、2005年には2日連続で遊覧船から200メートル先の水面が突如1メートルほど盛り上がったり、水面を魚のように泳ぐ2体の巨大生物が目撃されている。2007年には2005年同様に水面を泳ぐ姿と巨大な波が確認され、2009年には10名以上の観光客が20分にわたり1メートルほど盛り上がった水面を、そして水面で水しぶきを上げる生物を目撃している。多数の目撃情報があるが、1988年に日本の研究チームが調査した際には確認ができず、現在の調査は不明であり、いまだに多くの謎が残されている。
1980年代に入り、公となった「カッシー」ではあるが、実はそれ以前からカナス湖での怪物の情報は存在していた。「カッシー」と呼ばれているカナス湖の怪物は、その近辺に住む一部の村人たちに古来から伝承されている「大紅魚」ではないかとされている。この「大紅魚」は体調10メートル以上の巨大魚であり、湖に近づく動物を水中へ引きづり込むと言われていた。しかし、「大紅魚」はカナス湖を守る神聖な生物として村人たちから崇められ、その存在を公にすることはタブーとみなされていた。1980年代に入り、森林保護員がタブーを破ってしまったため、古来からの伝承が公になったとされている。カナス湖は中国の湖の中でも最も深い湖とされており、その最深部は184メートルである。そのため10メートルほどの巨大生物の存在の可能性も否定できない。古来から伝承されている「大紅魚」、通称「カッシー」は本当に存在するのかもしれない。"