"2004年5月30日に愛知県名古屋市で発見された「ヤギに似通った、しかしヤギとは異なる生物」が発見された。
この記事は巷で大きく取り上げられたにも関わらず、その正体の殆どは新聞や書籍はおろか、インターネット上にすらその正体を語られることは少ない。唯一確認できる写真も2004年の写真にも関わらず大正時代に撮られたような白黒のものだ。
数少ない情報によって分かったことは、このヤギは日本に生息するものとは別の種であるということと、沖縄諸島とヨーロッパのヤギとを掛け合わせた種のものではないかということのふたつである。その後どうなったのか、またどこから来たのかにつては全く記されていない。
このような情報の少なさが、ミステリーゴートとして都市伝説になっている理由のひとつと言えるのではないだろうか。
しかし、この都市伝説がひとり歩きするには、また別な理由もあると考えられる。
先ずはこの生物がどうして語られるようになったのかという経緯から紐解いていきたい。
ヤギは西洋で昔から悪魔と深く関連してきた。例えば悪の象徴としてサバトにヤギを用いたりもしてきた。また、バフォメットと称されるヤギの頭を持った悪の司祭が存在するなど、ヤギは悪の象徴とされる風潮が昔からある。
さらに言えば、悪魔崇拝者(サタニズム)と言えば知らない人はいないであろうかと思われるほど、現在では有名になりつつある。そして、この宗教の示すところのサインと言えば小指と人差し指を立て、悪魔の持つヤギの角を表している。また多くのシンボルマークは五芒星を逆向きに表し、ヤギの顔、耳、角を表すのである。これらの情報から彼らが如何に悪の中心的存在かを知っていただくことができるだろう。
これとはまた別に宗教的な関連から「スケープゴート」という言葉を耳にされたことはないだろうか。
「スケープゴート」とは古くは旧約聖書に従って行われ、「贖罪の生贄」とも呼ばれる。これを執り行うのには先ず初めに2頭の山羊が用意される。1頭は神に捧げるための「生贄の山羊」となり、もう1頭は民の贖罪を背負い地を逃れる「罪の山羊」となる。こうすることによって、民は神から許しを得たのだ。
ここで最初のミステリーゴートを思い出していただきたい。このヤギは日本の地でスケープゴートとして野に放たれたのだ。それは、謎のヤギが発見された名古屋市緑区鳴海町付近には教会や修道所が合わせて6か所あり、贖罪の山羊となった可能性がある。
といったような憶測からUMA都市伝説と化して、話が広がっていったのだろうと考えられる。
このヤギのような生物に関しては宗教観からだけでなく、動物実験として用いられたため、このような姿になってしまった。という推測の仕方もできる。こちらも地図ではさほど距離が無い場所に科学研究施設が存在する。そこから逃げ出してきた1頭なのかも知れない。
1998年にクローンヤギが日本の茨城県で生み出され報道されたことを覚えているだろうか。人間が技術をもってしてクローンを生み出せたことは事実であり、もしかしたらこのヤギも別種との掛け合わせや、別の生き物、例えばヒツジなどと掛け合わせることで産まれた可能性も推測される。
こういった科学の進歩によって生み出された掛け合わせの生物は現在では実際に数多く存在する。また人工的な異種交配だけでなく、自然界でもそれらは存在することも確認されているのだ。今回発見されたヤギに似た生物は偶然に、もしくは人為的に二つの種のヤギ同士が交配されて生み出された結果である。と考えるのが一番濃厚ではないだろうか。
ただ、異種交配の背景には倫理の点で問題視されることがあるのも無視できない。なぜならば、イギリスにある大学研究所では異種交配対象が人間にまで及んでいるからである。
参考 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1331136253/a83688577 ,http://vigilantcitizen.com/hidden-knowledge/whoisbaphomet/ ,http://nature.cc.hirosaki-u.ac.jp/lab/3/animsci/001223_clone_g.html ,http://matome.naver.jp/odai/2140055181194019101?&page=2"
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