この都市伝説は、あまりにも有名である。
しかし、一口に「トイレの花子さん」と言っても内容は地方ごとに微妙に異なる。
<おおざっぱな怪奇現象の内容>
赤いスカートをはいた、おかっぱ頭の女の子が、学校のトイレに現れる。
三階の三番目に現れることが多い。
個室をノックして、呼びかけると花子さんから返事が返って来る。
呼びかけ方も、その後の恐怖体験も地方ごとに異なる。
山形・・・・トイレを出るときに花子さんに呼びかけて、不機嫌な声で返事があると何か良くないことが起こる。
岩手県和賀郡・・三番目の個室に入ると、「三番目の花子さん」と声がし、床から白い手が現れる。
島根県・・・・・花子さんと遊んであげないと、後ろから追われる。
大阪府・・・・・トイレをノックすると、大阪弁ではなくて標準語で「うるさいわね!やめなさいよ」と返事される。
東京都・・・・・トイレで「花子さーん」と呼びかけると、「なーに?」と返事される。
さらに四時以降に、「花子さんごめんなさい」と言うと、「いいのよ」と返事される
岐阜・・・・・・旧式の汲み取りトイレで、三回回って「花子さん」と呼ぶと「はい」と返事される。
埼玉・・・・・・四番目のトイレを十五回ノックして「花子さん」と三回呼ばないとドアが開かない。開かないドアを強引に開けてしまうと、金縛りや神隠しに遭う。
三階の三番目と限定されておらず、地方によってはとても具体的な手順があるようだ。
<代表的な撃退方法>
百点満点のテストの解答用紙を見せると、悲鳴をあげて逃げる。
学校の都市伝説なので「勉強しなさい」という教えから由来するようだ。
<三階の三番目のトイレに現れる説が有名になった要因となるエピソード>
おかっぱの女の子が、休日に学校のトイレで変質者に襲われた際に、
三階の三番目のトイレに逃げ込んで、そこで殺害された。
<トイレの花子さんが都市伝説となった由来>
日本には江戸から昭和にかけて 「トイレの神様」の信仰があった。
トイレをきれいにしておくと、神様が見ていてくれて幸せになれる。など。
その為、掃除を終えたら花飾りや女の子の人形を置いておくと、
さらに良いとも言われ、多くが赤と白の服を着ているものだった。
そこから「赤いスカートをはいた女の子」が「花子さん」の容姿に反映されているのかもしれない。
<その他>
長野県では、「花子さん」ではなく、「ゆきこさん」が多い。
千葉県では、「花子さん」ではなく、「みーちゃん」が多い。
地方によっては、女の子だけではなくて、男の子や「花子さんの家族」の場合もある。
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