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ヴィマナとは、古代インドにおいて最古の古典「リグ・ヴェーダ」の叙事詩「ラーマーヤナ」と「マハーバーラタ」に登場する、空を飛ぶ乗り物である。
その定義は「飛行術の専門家によれば、空中を国から国へ、島から島へ、世界から世界へ飛行して移動できる機械」とされている。このことからだろう。現在のインドでは、ヴィマナを「空を飛ぶ乗り物」という意味で捉え、飛行機をその名で呼ぶようになっている。
紀元前10世紀頃に書かれた「ヴィマニカ・シャストラ」という書物は、いわば解説書で、ヴィマナについてのみ事細かに記されている。それによれば、ヴィマナはレーダー探知、気象センサー、敵機内透視、カモフラージュなど、現代の戦闘機と同等、もしくはそれ以上の機能が搭載されていた。用途により三角形デルタ翼型、ロケット型など、数十種類のヴィマナが存在したという。また、機体は金属でできており、熱吸収力の強い特別な素材が生成され使われていた。
ヴィマナには、それぞれが違う役割をもつ7種類の鏡かレンズが装備されていた。例えばピンジュラーの鏡は、太陽光線のマイナス干渉作用(ピンジュラー)からパイロットの眼を守る役割を果たす。
 次に動力源だが、これもまた7種の力、マー、ルァー、ヤー、ラー、サー、ヴァー、ナーと7つの発動機が必要らしい。それぞれに意味があり、マーはウドガマーで上昇する力、ルァーはパンジャラーで下降する力、ヤーは太陽熱を吸収する力、ラーは太陽の12の力を合わせた力、サーは外の力を吸収する力、ヴァーはクンティニーの力、ナーは主要な根本の力である。
 操縦士には、ヴィマナに関する32の秘密が周知され、そこにはヴィマナの機能を、機体の構造、離着陸、操縦の3つに分類し、どうすれば能力を発揮できるかが記されている。
 以上のことから、ヴィマナは古代インドにおける戦闘兵器だということがわかる。「マハーバーラタ」の戦は全てが空中戦で、ヴィマナが兵器として広く使用されていた。
 ヴィマナの存在は物語の中だけでは終わらない。

 現在のパキスタンにあるモヘンジョ・ダロには、町がガラス質に変質してしまった場所が存在するという。半径400mほどの一帯は、砂やレンガが2000度以上の高熱を瞬間的に浴び、ガラス状に溶解し固まったものだといわれている。更にそこからは、通常の50倍の放射能が検出されたという。研究者ダヴェンポートはそう報告しているが、衛星写真で確認することはできず、この場所は彼の捏造だという見解も残っている。
 しかし、古代に核を扱う技術があったのではと思わざるを得ない記述が存在する。
「高速のヴィマナで飛んでいたグルカは、3つの都市にむけて、全宇宙の力を秘めた弾丸を投下した。太陽が1万個集まったほど明るい、煙と火の輝く柱がそそりたった。……全住民が灰と化した。死体はひどく焼けていて、見分けがつかなかった。髪の毛や爪は抜け落ちていた。鳥たちは白くなり、食物は毒された」(ラーマーヤナ)。
 また、爆発の瞬間が「太陽を一万個集めたほど明るく煙と火が絡み合った光り輝く柱がそそりたった」と表現されており、「死の杖のように恐るべき槍。その寸法は3キューブと6フィート。授けられたその力は、千の眼を持つインドラの雷(いかづち)、生けるもの全てを破壊した」(マハーバーラタ)という記述もある。

 もし、モヘンジョ・ダロがヴィマナによって滅ぼされたとしたら……。
同時期に破壊されたとされるアナトリア高原の遺跡群にも、高熱により破壊された痕跡が残っており、そのなかでもカッパドキアは、核シェルターのような風貌を今も残している。
ヴィマナには核さながらの熱で攻撃する機能も搭載されており、これらの都市がそれによって攻撃され滅んだ可能性も否定できない。 
そして驚くべき出来事があった。2010年ごろ、アメリカ軍がアフガニスタンでヴィマナを発見したという。ヴィマナを洞窟から運び出そうとしている際、少なくとも8人の兵士が忽然と姿を消した。先に述べたヴィマナが持つ機能からすれば、そのようなことが起きてもおかしくはないだろう。
  仮にヴィマナを発見したとしても、その機能をもって、真相を知るものは排除されているのかもしれない。