短編2
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銃弾 1

僕の母親が死んだ。

母さんは俺だけに

一つの形見を残してくれた。

一発の銃弾。

母さんが残した、手紙に沿って俺は押し入れを捜索し、手に入れた。

しかし、何だろうか?

有るのはこの、

一発の銃弾だけ。

他には何もない。

一体この銃弾は何を意味するのか?

俺は解らないまま、懐にしまった。

二年後……。

俺はホームレスになってしまった。

職場はクビになり、

嫁さんと、たった一人の息子には逃げられ、

借金だけが残ってしまった。

そして、間もなく俺は家を追い出され無一文となり、この新しいマイホームとも言える場所

「公園」

に住み着いた。

俺の他にもホームレスがおり、仲良くなる事が出来た。

毎日が充実していた。

ホームレス仲間と毎日コンビニに食い物を漁りにいき、

皆で毎日楽しく喋ったり、とにかく、楽しい。

全てに解放された者だけが得られる自由。

俺はその自由を多いに楽しんだ。

気付けば、毎日が地獄だったと思う。

職場でのプレッシャーや家庭でも何故か気を使って、精神的にきていたあの頃。

あの頃を思い出すと同時に小学生の時を思い出す

毎日が気楽で、いつも飯の事ばかり考えてたな。

今の俺は、小学生の時の俺と一緒なのかも知れない。

俺はあの頃の記憶に浸りながら眠りについた。

「ハハハ………」

「ジジイ見ッけ!」

ん?こんな真夜中に何だ?

見ると、ホームレス仲間の一人が6人の高校生に暴行を加えられていた。

怖い話投稿:ホラーテラー 3さん  

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