ある日、見知らぬアドレスから一件メールが届いた。
題名はなかった気がする。
ただ、本文に短く
『元気?』
とだけ書かれてた
近頃、あまりメールもすることがなかったので、きっと知り合いがアドレス変えたんだろうと、軽いノリで返信をすることした。
「誰?」
『当ててみて〜』
相手もふざけているのか名乗らない。
少し不機嫌になりつつもなんとなく、こっちも乗り気になって、探偵気分で相手に質問していく。
「俺の家族は何人?」とか「昔のあだ名は?」とか…。家族構成はともかくあだ名とかはわりと変動するものだから、相手が自分といつから知り合いだったかとか、関係とかが推測できる…はずだった。
しかし、どんな質問をしようと、的確な回答がくる。知らないという事がコイツにはないように思えてくる。
まるでいつも俺を見ているかのように。
言い表しがたい不気味さを感じ、俺は震える指で最初と同じ質問を打ち込む。
「なんでしってんだよ!?」
数秒おき、携帯がメールを受信する。
恐る恐るメールを開封する
『何時モ君ヲ見テル
今モ見テル
ダッテ………』
『イツモ横ニイルカラ』
次の瞬間、部屋の壁が強く叩かれた
「…ほら、ね?」
怖い話投稿:ホラーテラー 貴方ノ隣さん
作者怖話