短編1
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アドレス

ある日、見知らぬアドレスから一件メールが届いた。

題名はなかった気がする。

ただ、本文に短く

『元気?』

とだけ書かれてた

近頃、あまりメールもすることがなかったので、きっと知り合いがアドレス変えたんだろうと、軽いノリで返信をすることした。

「誰?」

『当ててみて〜』

相手もふざけているのか名乗らない。

少し不機嫌になりつつもなんとなく、こっちも乗り気になって、探偵気分で相手に質問していく。

「俺の家族は何人?」とか「昔のあだ名は?」とか…。家族構成はともかくあだ名とかはわりと変動するものだから、相手が自分といつから知り合いだったかとか、関係とかが推測できる…はずだった。

しかし、どんな質問をしようと、的確な回答がくる。知らないという事がコイツにはないように思えてくる。

まるでいつも俺を見ているかのように。

言い表しがたい不気味さを感じ、俺は震える指で最初と同じ質問を打ち込む。

「なんでしってんだよ!?」

数秒おき、携帯がメールを受信する。

恐る恐るメールを開封する

『何時モ君ヲ見テル

今モ見テル

ダッテ………』

『イツモ横ニイルカラ』

次の瞬間、部屋の壁が強く叩かれた

「…ほら、ね?」

怖い話投稿:ホラーテラー 貴方ノ隣さん  

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