中学2年の夏、俺は念願だった『自分の部屋』を手に入れた
俺の家族は、両親、祖母、姉、妹、犬の6人家族+一匹だ
その日俺は初めて自分の部屋で寝た。寂しい気持ちもちょっとあったが、嬉しい思いのほうが断然大きかった
電気を消し目を閉じる
……
……
タタタタタタッ
俺は飛び起きた。天井裏で何かが走っている
俺は部屋を飛び出し両親の下へ
俺「なんかおる!なんかおる!なんかおる!タタタタタタッって走りょうる!」
父「それは鼠じゃ」
俺「鼠!?」
父「運動会でもしょうるんじゃろ。気にするな」
鼠にビビるわけにはいかない。俺は部屋に戻って布団に入る。相変わらず天井裏では鼠が走りまわっている。だがかなり寝る子だった俺はそのまま眠りについた
数日たったある日、その日も鼠の走る音が聞こえていた
タタタタタタッ
ダダダダダダッ
タタタタタタッ
ダダダダダダッ
俺は飛び起きる。明らかに鼠じゃないやつの音が聞こえた。音からして大きい
俺は両親の下へ
俺「鼠じゃない!鼠じゃない!ダダダダッって!ダダダダッって!」
こうして思い出すと、どうやら俺はヘタレだったみたいだ……
父「それは鼬じゃ。えかったのぉこれで鼠がおらんなるで」
鼬?図鑑でしか見たことないが可愛いやつだった気がする
俺は少し安心して部屋に戻り布団に入る
相変わらず鼠と鼬が追いかけっこをしている
タタタタタタッ
ダダダダダダッ
俺(そう言えばガ○バの大冒険の鼬はすげぇ怖かった気がする……いや、ありゃあ鼠から見てじゃ)
俺は目を閉じる
タタタタタタッ
ダダダダダダッ
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
俺(今の音なに!?いやいやいや鼬じゃ鼬じゃ)
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
かなり音が大きい
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
俺(鼬鼬鼬鼬鼬鼬鼬ッ!)
気が付くと朝になっていた。起き上がるとフラフラする。寝たのか寝てないのかも良くわからなかった
その日の夜、晩御飯を食べている時に祖母が口を開く
祖母「昨日なにしょったん?夜中にダンダンダンダンうるそうてばぁちゃん寝れんかったで」
俺の部屋の真下に祖母の部屋がある
俺「それ天井裏の鼬じゃ」
祖母「天井裏を鼬が走ってばぁちゃんに聞こえるわけないじゃろ。お前の部屋から聞こえてきょうたんで」
ちなみに一階と二階の間に隙間はない
②へ続く
怖い話投稿:ホラーテラー Mさん
作者怖話