短編2
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土壇場

これはあくまで夢の話。

だから真面目に取るヤツはいないかもしれない。

けど俺は本気で恐くて堪らない。

事は1ヶ月前、連続して夢を見るようになった。

夢を見る事はそんなに珍しいことでもないと思うがそれは妙なリアリティがあった。

場面は途切れ途切れ。

カットされたテープを連続して繋げていくかのような工程だと思った。

俺の視線は地面、俯いているようだった。

それで手首には錠が付けられていたのが確認出来た。

ゆったりとした足取りで一歩、一歩と前へ進んでいる。

その途切れ途切れの夢を毎日のように見ていた。

見始めて一週間、変化があった。

椅子が見える。

ゆっくりと歩いてそこまで到達した。

そうして椅子に腰を下ろす。

ヒンヤリとした感じがした。

どうやら鉄造りの椅子みたいだ。

今までずっと後ろを歩いてたのは気づいてた。二人、誰かは知らないが堅苦しい服を着ていた。

そいつらは椅子に座った俺を縛りつけた。元々椅子に着いていたんだろう皮作りのベルト。

手首の錠が外され、両手共に椅子に固定。

何か、金属の擦れる音が耳に入った。

いや、ホイールの滑る音か。

それは後背から来て、俺の前にやってきた。

椅子と同じ、鉄の何か。

こんな物を俺は今までに見たことがない。

三人がかりで台座から下ろされたそれは、座る俺よりも背が高い。

地面を擦らせそれは俺の目の前を通り過ぎて、ガチャリと音がした。

唯一動く首を回せば、それは椅子にセットされていた。

ぐるりと、地に立つ棒を回るように鉄が目の前へ。

それはちょうど俺と同じ高さ。

いや、俺の頭と同じ高さ。

今までの記憶の中で類似した物を挙げるなら、視力検査の機械か。

でもそれと違ってこれはひどく、目に悪い外観をしている。

顎を乗せるよう強要され、指示されるままに乗せる。

そうしたら今度は頭に堅い何かが被せられた。感触からして鉄か。

もう首は回らない、周辺の確認は出来ない。

ギリギリと、ネジの回るような音を最後に目覚めた。

夢を見始めて今日で四週目。心臓がバカみたいに動悸していてメチャクチャ発汗している。

寝たら死にそうな気がしてならないので、睡眠は一切とっていない。

説明下手で申し訳ない。

あれから五日。あくまで夢に過ぎないんだが、どうしたらいいんだろ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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