短編2
  • 表示切替
  • 使い方

初めての投稿です。

心霊系ではありませんし、そんなに怖くないかもしれませんが、バンドをやっている友人Yの体験談です。

Yのやっているバンドはインディーズなのですが、その日はツアーの最中で名古屋にいました。

ツアーと言うのはライブの数だけ打ち上げがあるもので、毎日メンバーから数人は参加し残りの1人か2人は運転の為待機します。

その日はYが1人で待機する事に。

「バンドマンは金が無い」

とは良く言いますが結構本当で、駐車場代を安くする為に路駐をしてその中で寝て待つなんて事が多々あります。

その日もYは路駐をして機材車で仮眠を取っていました。

ウトウトしていると、いきなり車のドアがガタンと勢い良く開き、メンバーが帰って来たと思ったYは

「また酔って帰って来たな…」

なんて思いながら体を起こし開いたドアの方を見ると、そこに立っていたのはメンバーでは無く…

「血だらけの女」

でした…

Yは放心状態でした。

すると女は徐々に近づいてきて完全に車内に入ると…

いきなり泣き出しました。

「彼氏に殺されそうなんです!助けて!!助けて!!」

Yの頭の中は???でいっぱいだったのですが、女の服を良く見るとその日出演していた別のバンドのTシャツを着ている事に気付いて我を取り戻し、必死に女をなだめて事情を聞いた所…

「彼氏と2人でイベントに来て帰り際にささいな事で喧嘩になり彼氏に暴行され、ライブハウスの前に停まっていた車があったので逃げ込んで来た。」

との事でした。

ずっと車にいるわけにもいかず、Yは彼氏の所まで一緒に行くことに…

彼氏は近くの居酒屋にいるらしく若干ビビりながら居酒屋に到着。

かなり身構えて入っていくとそこにいたのは予想に反して

「店員に平謝りする気弱そうな男」

でした。

とりあえず彼女を入り口付近に座らせ、彼氏を連れ出し先程の事情を説明すると、彼女とは全く違う答えが返ってきました…

「ライブハウスを出て二人で居酒屋に入り、楽しく飲んでいたのだがトイレに立った隙に携帯を見られて彼女が元カノとのメールを発見して暴れ出し、仕切りになっているガラスに自ら頭などを打ちつけ、散々備品を壊した後店から出て行った。」

との事。

店員に話を聞いてみてもどうやら彼氏の話が本当の様で、とりあえず警察も到着したので、その店を出ようとすると入り口付近で事情聴取をされている彼女がいました。

何気なく彼女を見ると…

目は真っ赤に充血していてYに気付くと、いつまでもYの事を睨み続けていたそうです…

駄文ですみません。

お付き合い頂きありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー NEWJACKさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ