中編3
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僕のプレゼント

 寒さの深まる今日この頃、せまるクリスマスを楽しみにしている方も多いでしょう。

そんな夢あふれるクリスマスでも幸せな事ばかり起こるわけではありません。

そんな噂話をここで一つ。

これを御覧になっているあなたはサンタクロースを信じていますか?

 今から数年前の12月24日、いえ、25日になっていたかもしれません。

布団の中で寝たふりを続けていた少年は、白いひげを蓄えた陽気な翁を信じる無垢な子供でした。

少年は両親から今日は早く寝るようにと言われていたのですが、

少しませた友達から聞いたサンタクロースの正体を否定するために、彼の翁を待ち構えていました。

ですがやはり、幼い少年には夜更かし辛かったのでしょう。眠気に押され視界がぼやけ始めた頃それは起きました。

ギィィ・・・・

 半分夢の中にいた少年の耳もとにゆっくりと扉の開く音が届いたのです。

少年は必死に重たいまぶたを持ち上げようとしました。

まず視界に飛び込んできたのは時計。読み方を覚えたばかりの少年でしたが、

それを見た瞬間自分が一時間ばかり意識を手放していたことを知りました。

そして次に視線が捉えたのは足でした。それも靴からズボンまで真っ赤な足でした。

少年は確信しました、サンタはいたのだと。

そのサンタクロースは少年を見下ろしているようでした。

少年は慌てて寝たふりをしました。夜更かしする悪い子にはプレゼントは配られない。よく聞く話です。

ですがサンタクロースはプレゼントをくれることはありませんでした。

 少年には何が起きたか判らなかったでしょう。

ただ寝たふりがばれたことと、プレゼントをもらえなかったということは気付いたのかもしれません。

 翌朝、路上で血まみれの男が逮捕されました。

とある一家に強盗に入った後で、

つま先から頭まで血で真っ赤に染まっていたそうです。

一家に生き残りはなく、最後に殺されたであろう子供はほぼ即死だったとか・・・。

 さて、そんな悲劇から1年がたち再び訪れたクリスマスからでした。

サンタクロースを待つ子供の枕元に、夢を届ける大人達から不気味な噂が流れ始めたのは。

 それは子供部屋のカーテンを閉め忘れた窓にベッタリと張り付いていたそうです。

そう、しっかりと眼を閉じているにも関わらず、部屋を覗きこむようにする幼い子供が。

そして、プレゼントを持つサンタの代理人にこう尋ねるそうです。

「僕のぶんは・・・?」

これを読まれている方にもプレゼントを枕元に置く機会があるかもしれません。

何とぞお気をつけください。上げる側が見る分には問題ないのです。

ただ、その少年の姿を見てしまうほど夜更かししている子供がいるのなら・・・。

その子がどうなるか、その少年は知ってしまっているのですから。

さて、かんじんのクリスマスはまだ来ていませんが

この話はここまでです。それではよいお年を・・・。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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