短編2
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賽銭箱

これは、私がある金融機関に勤めていた頃のお話です。

あまり怖くありませんので、それでもよろしければお読み下さい。

当時、私が勤めていた銀行の近くに割と有名な神社がありました。

その神社と取引があり、神主さんとも顔見知りでした。私も、初詣や厄払いでちょくちょく参拝したものです。

さて、その神社との取引とは、神社が当社に口座をもっていて多額の入金をしてくれるのです。

入金とは、ほとんどがお賽銭でした。

営業担当が大きな麻袋に沢山の小銭を入れて持ってくるのです。

私の仕事の一つは、その小銭を数えることでした。

大きな専用の機械があり、それに一気に大量の小銭を投入するのです。

ある時、いつもの様に営業担当が麻袋を持ってきました。

その麻袋を見た時、いつもと同じ麻袋のはずなのに、何か気持ち悪かったのを覚えています。

とりあえず、いつもの様に出納の係長と一緒に麻袋を持ち上げ、機械に投入しました。

ジャラジャラジャラ・・・

機械が小銭を数えだします。

数え終わるのに時間がかかるので、その間他の仕事をしようと自分の席に戻ったその時、

ピーピーピー・・・

機械のエラー音が鳴り出しました。私は「またか・・・」と機械のほうに行きました。

小銭の数が多い為、営業担当も神主さんも私達も賽銭箱の中身を確認しません。

いきなり機械に投入するわけですが、小銭以外の物が入っていることが多々ありました。

釘やらお守りやらゴミやら。

そのお金ではない物が、機械に詰まってしまうと、ピーピーというエラー音が鳴り、手作業で機械から取り除かねばなりません。

係長が、「またかぁ・・・今日は何だぁ~」と言いながら機械の鍵を開け中を覗きました。すると、

「ひっ!!」

係長が声にならない声をあげました。何かと思い、機械の中を覗くと、そこには機械に絡まる大量の髪の毛が。

これでもかというほど絡まっていました。

機械の部品を覆い尽くす程の髪の毛。

これからこの髪の毛を手作業で取り除かねばなりません。

私と係長は涙目になりながら髪の毛を取り除きました。

続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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