中編4
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臍繰り

気がつくと僕は見慣れた場所で寝ていた。

ここは近所の空き地だ…

周りを見ると知らない人たちも寝ていた。

男2人と女1人だ。

それぞれ目を覚ましたようだ。

その時、町内放送が流れ出した。

「参加者は4人ですね。ゲームの説明をしましょう。このゲームを抜け出したければ、ある言葉を探して下さい。」

「尚、ここの『住民たち』は普通に生活をしています。ですがあなたたちが参加者たちだと気がつけば襲ってきます。」

そこで放送が終わった。

何が何だか分からないので僕はみんなに軽く会釈して自宅に帰ることにした。

ところが

「僕の家がない!!」

自宅がなくなっていた。車庫もない、ただの平地になっていた。

僕は唖然としていると。

近くで

ザック…ザックと音が聞こえる。

見ると近所のおじさんが庭の手入れをしていた。

僕「おじさん!僕んちがないよ!ない!」

と半泣き状態で言った。

するとおじさんは、ゆっくりと立ち上がり、こちらに近づいてきた。

おじさんは無表情だ…。と言うよりマネキンのような蝋人形のような、まるで生きてる人の顔ではなかった。

コキッ コキッ

と首を鳴らしながら僕の近くに来たと思いきや。

持っていたスコップでフルスイングしてきた。

ビュンッ

「 のぁっ! 」

僕は間一髪、しゃがんで避けてた。

そしてそのまま足のバネを使いおじさんのアゴ目掛けて左アッパーを放った。

スッパーン!!

いい音がなった。

するとおじさんはその場で崩れ落ちた。

ヤバい!と思って逃げ出してしまった。

逃げてる最中に親のことが気になった。

僕は携帯を取り出し電話帳を見た。

電話帳には見知らぬ番号が三件しか入っていなかった。

「くそっ!」

見知らぬ番号以外は全部、消去されているそうだ。

家族の心配を余所に友達を思い出した。

(そうだ!アイツに手助けしてもらおう)

と。

ここで説明をしておく。僕は格闘技が大好き!格闘技オタクだ。

アイツ(H)とする。

Hも同じく格闘技オタクだった。

僕たち2人は日々、格闘の研究している。いわいるただの暇人だ…。

と言うわけで僕はHの家をランニングがてら目指した。

Hの家を目指していると途中、住民たちにも出会ったが。何をしてくるでもなく、それぞれ普通に暮らしている。

草刈りをしている者、花に水をやっている者。

はやり気ずかれないかぎり襲ってこないみたいだった。

僕は色々と考え事している内にHの家に着いた。

アポなしで来てしまった。(アイツいるかな〜?)

玄関に入り。

「お邪魔しま〜す」

とだけ言って。

僕は階段を上がり二階にあるHの部屋を目指した。

扉を開けると。

Hはスクワットをやっていた。

相変わらず暑苦しい奴だ。

H「おぅ! どした?連絡もなしに!」

僕は安心した、いつものHだと。

Hは僕にプロテインを牛乳に混ざて出してくれた。

僕は一気にプロテインを飲み干し。今の状況を話始めた。助けてくれと。

話をしてる時、Hは首をコキッ コキッ

と鳴らしながら真剣に聞いてくれた。

話を終えて僕が顔上げると。

Hは無表情だった…。

ヤバい!

僕はすぐ立ち上がり戦闘体勢に入った。

Hは首をコキッ コキッと鳴らしながら立ち上がりレスラースタンスを構えた。

Hの部屋は5畳半だ。

闘るには狭い!

ましてや、僕は打撃戦が得意。

組技は苦手だ。

ここで組まれたら終わりだ、逃げられない。

僕たちは睨みあっていた。いや僕が睨んで、コイツは無表情だ。

僕はコイツと本気で闘り合うのは初めてだ!

コイツに勝てるか?

僕は緊張していた。

睨みあっている僕たち。

Hが左眉毛を動かした。僕(よしっ!!)

Hは攻撃を開始するとき左眉を動かすくせがある。

案の定。Hは僕の足を取ろうと飛んできた。

僕は待ってました!と言わんばかりの膝蹴りをくり出した。

ガゴッ!!

Hのアゴにクリーンヒットした。

Hは部屋にある本棚に突っ込んだ。

だがまたすぐに立ち上がった。目がグルグルしていて視点が定まっていないようだ。

コイツとの決着はついていないがその場から逃げようとしてドアを開けた。

目の前にはHの母親が無表情で僕とHに用意したのか。

にんにくラーメンチャーシュー抜きを二人前をもって。

首をコキッコキッと鳴らしながら立っていた。

僕はHの母親を押しのけ家から逃げ出した。

僕は500㍍あるコンビニへ逃げ込んだ。

コンビニ定員「いらっしゃいませ〜。」

僕は定員の目のつかないエロ本コーナーで息切らしていると。

突然、携帯がなった。

怖い話投稿:ホラーテラー rさん  

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