短編2
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違和感

この季節は花粉症の私にとって一番憂鬱。

目は痒いし、クシャミは止まらない。

ドラッグストアで買った高級マスクも殆ど役に立たないし。

今日も仕事が長引いて、ようやくアパートに着いたら、23時を少し回っていた。

部屋に入る前に玄関でさっきまで着ていたコートに花粉用のスプレーを吹きかける。

そしてうがいと手洗いをする為に洗面所に向かった。

念入りに手を洗い、コップでうがいをする。

ここで私は違和感を感じた。

言葉では説明しにくいけれど、確かにいつもと何か感じが違う。

一応、振り返ってみるが、特に何も異変はない。

気のせいか?と、再びうがいを続ける。

うーん?やっぱり何か違和感を感じる。

鏡に映る自分を見ても、残業のせいで疲れた表情と取れかかった化粧以外は特に何もない。

もう一度振り返るが、やはり異変はない。

気にするのをやめ、私はお風呂場に向かう。

会社の後輩達は半身浴がどうだとか、塩をたっぷり入れるとか話していたけど、独身アラフォーの私からすれば、バブが一番効くよ。

熱いお風呂にバブをいれて入る。

これが私にはたまらない贅沢だと思う。

こんなおっさんみたいな考えだから婚期を逃したのかな?

なんて事は思っていない。

私はお風呂が溜まるまで、テレビでも見ようかとリビングに向かった。

独身アラフォーの一人暮らし。

リビングとは名ばかりの6帖の部屋には不釣合いな42型の最新型のテレビ。

もちろん地デジ対策も万全だ。

家具や家電にはお金をかけるようになった。

もっとも美容にはかけてないけれど。

テレビをつけて、チャンネルを適当にまわす。

女性タレントがお洒落なカフェで食事をしながら恋愛話をしている。

私も10年前は結婚に憧れを抱いていたものだ。

女性タレントの恋話を聞きながら、喉が乾いたので飲み物を取りに行く。

冷蔵庫を開けるとミネラルウォーターと炭酸水、そして缶ビールがあった。

迷わず缶ビールを選ぶ。

リビングに戻り、ビール片手にテレビを見ているといつの間にか寝てしまっていたみたいだ。

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 塩ラーメンさん  

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