短編2
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笑う煙 後日談

その後、私は怖さを払う様に友人宅で酒を浴びるほど飲みました。

酔っ払っている私を尻目に友人達は あの池についての噂話で盛り上がっていました。

昔、子供が溺れて死体が未だ引き上げられていない…

ボート小屋で首吊りがあった…

暴走族に絡まれた人がリンチにあって木のトンネルの中で死体が発見された…

どれも信憑性に欠ける話題でした

そんな他愛もない話が飛び交う中、私は安心して眠る事が出来ました

次の日

真夏のうだる暑さの中、私達は池にやってきました

昨晩とは違い、太陽に熱された池の水からは嫌な臭いがしたのを覚えています

友人達と喋りながら歩いていると、木のトンネルの中に奇妙なモノを発見しました

それは小道でした

膝上くらいに草が生えていましたが、それに構わず先に進むと小さな石の鳥居が一つと苔がびっしりと張り付いた石碑

それと小さな祠があったのです

鳥居には千切れた注連縄に

【○○水神】と書かれた札が一枚垂れ下がっていました

※○○の部分は知らない漢字でした

石碑を調べると、棒の様な物を持ちあぐらをかいて座っている人が彫られていました

彫られた部分は張り付いた苔と風化のせいで、微かに輪郭が解るだけでした

確実な事はわかりませんが、あれは多分、不動明王だったのではないかと思います

私が石碑を調べていると、祠の裏手から友人の声がしました

声のする方へ向かうと、そこには異様な光景が広がっていたのです

それは地蔵でした

しかし、ただの地蔵ではありません

顔が半分欠けているモノ…

顔が全く無いモノ…

首だけが転がり胴体が無いモノ…

それらが無数に転がっていました

一つとして五体満足な地蔵はなかったと思います

その無惨な地蔵の姿を見て私達は言葉を失いました

私が遭遇した笑う煙と、この祠が関係あるかどうかは私にはわかりません

詳しく調べてみようとも思いませんし、解明した所で何か良い事が起こるとも思いません

むしろ、これ以上関わってはいけないような気がしました

奇妙な場所で、奇妙なモノに遭遇した

ただ、それだけです

以上、稚拙な長文を読んで頂いた皆様 誠にありがとうございます

怖い話投稿:ホラーテラー ケンゾウさん  

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