短編2
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光と闇

二回目の投稿をさせて頂きます。

これも友人が体験した話。

この話は、友人が先輩と心霊スポットとされる山へ行った時の事。

その山にある公衆便所によく出ると言う噂があったそうで、友人は先輩に誘われて車で見に行くことになった。

友人には、霊感というものはないが、その日は山に入ってすぐに悪寒がしたと言う。

そして、山の奥に進み、友人は生まれて初めての人魂を見た。

それも一つではなく、何回も。

初めての感覚に恐怖でいっぱいになったそうだ。

先輩にも霊感が少しあったそうで、勿論人魂は見えていた。

しかし、1日にこんなにいくつも見えることは尋常じゃないと先輩は言う。

「今日はヤバいかもな…」

さすがに先輩も危険を感じていた。

だが、ここまで来たことだし、目的の公衆便所だけ一目見て帰ろうと言う事になった。

どんどん奥に進む。

すると、ようやく目的の公衆便所が見えてきた。

公衆便所のドアはロープで入れないようにされているようだ。

『特に何も見えないですね』と友人が言うと、

「じゃあ、見たことだし嫌な感じは消えないから、もう帰るか」と先輩が言った。

友人も怖くて早く帰りたかったようで、すぐに帰ることになった。

公衆便所のすぐ前でUターンをし、引き返した。

だが、その時に友人は目撃してしまった。

便所の前に立つ少年を。

友人は声に出しては言わなかったが、先輩も見てしまったようで、顔面蒼白だった。

山を降りたところで、友人は言った。

『見えましたよね…』

「あぁ」

そして、先輩は

「あんな見え方は初めてだ」

と続けた。

「え、なんのことです?」

『分からなかったのか?』

「えぇ…」

『Uターンで一瞬便所の前をヘッドライトで照らされたところに、ハッキリと男の子が見えてただろ?

ライトで照らされてない部分は体が見えてなかったんだよ』

ターンの時、便所しか見えてなかったのに、ライトが左から右に横切る際に、照らされた部分だけ右手、胴体、左手と順に現れ、ライトの外に出ると消えているといった見え方だったとの事だった。

怖い話投稿:ホラーテラー カウプさん  

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