短編1
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コンビニにて…。

あれは秋先に入ってすぐのことでした。

去年の10月ぐらいのことだったと思います。

深夜にも関わらず、甘い物が食べたくなり、

近くのコンビニに出掛けました。

時間帯が時間帯でしたので、客の姿は私以外に

見当たりません。私は手早くプリンやらシュー

クリームやらをカゴに入れ、レジに向かいました。

会計を済ませ、外に出た時です。

「イズミちゃん?ねぇ、イズミちゃんでしょ?」

いきなり見知らぬ女性に話し掛けられました。

勿論、見覚えはありません。それに私の名前も

イズミではないのです。

人違いでしょうと言ったのですが、彼女、なか

なか信じてくれなくて…。説得にはかなり時間

を要しました。

10分程の押し問答の末、どうにか人違いに気付

いてくれて。やれやれと思った矢先、彼女の口

から意外な言葉が。

「そっかー、イズミちゃんじゃないんだ…。でも

あなたでもいいや。良かったらさ、一緒に行っ

てくんない?」

「私さぁ、ネットの自殺サークルで知り合った

イズミって子と待ち合わせしてんの。1人で死ぬ

の怖いじゃん。心中ってやつ?」

「でもさぁ、ずっと待ってんのに来ないんだよ。

フラれたかなぁ。だからさ、一緒に来てくれな

い?樹海行こうよ。有名な自殺スポットなんだ

ーーー」

…彼女の言葉を最後まで聞くことなく、私は

走ってその場から逃げ出しました。

それからあのコンビニには行っていません。

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薄紅様。コメントありがとうございます。

薄紅様の仰る通りだと思います。死ぬ覚悟があるのなら、生きる覚悟もあるのではないでしょうか。

自殺サークル…
どうせ集まるのなら皆でもう一度頑張ってみる方が何倍もいいのに…
逃げる事は恥ずかしくないけど
一人が怖いから皆で死のうってのはヤダなぁ~