短編1
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8年前、某私鉄のとある駅で飛びこみ自殺が急に増えたことがあった。

 何故か殆どの自殺者は駅のホームの特定の場所から飛びこみ自殺をはかるのである。

 駅員はその場所の監視を強化し、再発防止に努めることになった。

そんな折、耳の不自由な女性から、駅の看板広告に対する苦情がきた。

 それは私鉄沿線上で開業しているエステの広告で綺麗なモデルが4人並び、思い思いにポーズをとっているだけの特に何の変哲もない広告である。

 女性が言うには自分は読唇術ができるそうでモデルが不謹慎な事を言っているというのだ。

 左のモデルから順に唇を読むと「ト」「ビ」「コ」「メ」と、それぞれのモデルが一音ずつ発音しているらしい。

 後になり別の理由で看板は撤去された。そのエステ店は経営の実態が無い偽装広告だったそうだ。

 看板はホームに立つ乗客と対面するよう線路を挟んで設置してあり、飛びこみ自殺が多発した場所の目の前にあった。

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