短編2
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踏まれる女、踏む女

笑う道化師の続きになります。よかったらそちらの方からご覧ください。

その日の晩、予約していたビジネスホテルに着いた

初めての所なのに見覚えがある

「デジャブーかな?」

そんなことを思いながらチェックインした。

書類の整理をする為に机に向かい鞄を開けた時

朝入れた黒い封筒が目についた

「そうだ!写真だ」

思い出した。朝チラッと見ただけだったが

確かめてみるか

封筒から写真を取り出した

1枚目の写真に確かに写っていた

今いるビジネスホテルが

2枚目は地蔵

3枚目は廃虚のような家屋

朝は、悪戯程度にしか思わなかったが

背筋にヒヤリとしたものを感じ固まってしまった

「焼いてしまうか・・御払いするべきか」

ケラケラケラ・・

また笑い声が聞こえる

「終わってなかったのか」

そう思った

少女のような声が後ろから聞こえる

「終わらないよ・・ずっと」

振り返らずに机に備え付けの鏡で後ろを見てみた

やはり・・いた

道化師の頭だけがベッドの真ん中辺りに

僕はある意味ほっとしていた

道化師は気味は悪いが見た目はそんなに怖くないから

ふわり

僕の期待は見事に裏切られた

その瞬間、部屋の電気が全て消えて

道化師の頭だけが淡くひかりながら浮いた

ケラケラケラ・・

ふわふわと浮いた道化師の頭が

近づきながら形を変えていく

老婆の生首に・・

僕は目を閉じる事も出来ず見ていた

直接ではなく鏡に写るものだったのが

せめてもの救いだった

老婆の生首は僕の右肩のすぐ後ろまで近づいてきた

はっきりと見えてしまった

髪は真っ白

顔はコンクリートのようなザラついた灰色

大きく開かれた口は真っ暗で吸い込まれそうな気もした

何よりも異質に感じた目は

猫のような細長い瞳孔に

白眼の部分が真っ赤に血走っていた

「行かないと終われない」

そう言ってスッと消えた

助かった・・

しかし、これはまだ長い夜の始まりだった

乱文長文すみません。続きは明日にさせてください。

失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 守り人さん  

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