中編4
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実際に体験したお話

これは私が実際に体験した怖い話です。

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私の母校にあたる小学校は二つあります。

転校した訳ではありません。

とても田舎の村にある学校だったので、人口の減少によって、近くの学校と合併したのです。

合併して数年、私が中学校二年生の時のことです。

部活の先輩数人と私とで遊んでいました。

遊んでいた場所から元の学校の位置が近かったので、昼間の肝試しに行く事になりました。

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合併前同じ学校だった先輩は1人(仮にa先輩としておきます)、違う学校だった先輩が3人(b,c,d)、それと私でした。私は少しだけ霊感が強いほうで、あまり気乗りしなかったのですが、先輩たちに押されては引けず…

東の入口は鍵が壊れていて入れる、というのは学校では有名な話で、聞いたことがあったので真っ直ぐに東の入口へ。

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おぉ、ほんとに開いてる。

「じゃあレッツゴー!」と、ノリノリのb先輩。c,d先輩は「怖いからここで待ってる。」とのこと。

a先輩は、「懐かしいし、入りたい」と。

私は入ると言う2人の先輩が危ないところ…要はヤバイ霊がいる感じのところに近寄らないよう、一応ついて行くことにしました

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予想通り、と言ったところでしょうか。

至る所から聞こえる足音、声。

見えると言えるほどハッキリではないけれどところ所にかかるモヤ。

うわぁいるなぁ…と思いつつ、探検を楽しむ二人の後ろに付いて行き、危ないところに近付いたら呼んでみたりしながら。

「んー飽きたぁー」なんとも自由なb先輩。「帰りますか?」と聞くとa先輩が、「教室見たいんだ。二、三階行こ」

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b先輩は先に外へ。二人で三階まで行った時でした。

着いたころから、なんか他と違ういやーなかんじがしました。

まぁ、危なくなったら帰れば大丈夫かな?

と思ってみるものも、絶対におかしいのです。

さっきまでは私にしか聞こえない音ばかりだったのに、窓が揺れたり、チョークが落ちたり、明らかにさっきまでと違いました。

先輩は、風が吹いたんだよ、とか、ウチらが歩いたから、と言ってました。風でチョーク落ちるかよ…

西の階段を三階まで登ると、屋上への階段があります。

その階段を見上げた時、異変は起きました。

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「ねぇ?…足音しない?」

驚きました。足音なんて私はずっと聞こえてたけれど、先輩に聞こえている?

「どんな足音ですか?」

そこらじゅうから足音が聞こえている私には、どの音なのかわかりません。こっちの教室かな?こっちかな?と回ってるといろんなところでコツコツ、ミシミシと音がしていました。

「…裸足みたいな?」

裸足の足音、を探すとそれは

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屋上の階段を下って来ていました

こっちに来ている?そんなハズは…と階段の前に戻ると、

踊り場、顔なんて見えないけどたしかにこちらを睨む『何か』がいました。

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かえれ ここにくるな

そう言われているようでそこで始めて恐怖、危機感を抱きました。

ヤバイ、と思った私は先輩の手を引いて走りました。

「え!?何!?」と焦る先輩。

そして東の階段を下るとき、踊り場に設置された鏡に映る私達、あの『何か』は追って来ていない様だったので、私は安堵し、先輩に事情を話そうとしました。

その時、気付いてしまったのです。

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鏡の中の私の、左足首から下がないことに。

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それから私達は外に出て、扉を戻し、帰りました。

ですが、それで終わらなかったのです。

それから数日間、私は同じ夢を見ました。

屋上への階段の前、a先輩が「もう帰ろうか?」と言ってて、私は賛成しようとするのになぜか毎回、

「屋上、行きます」

と言って階段を登って行きます。

あの『何か』はいなくて、屋上に着くと空は曇ってて。

グラウンドを見渡して、風がぬるくて、それが随分と鮮明で…

戻ろう。先輩待ってるし。と帰ろうとするのに、

体が、言う事をきかない

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私の体はいつの間にか、屋上のはじのほうで下を見下ろしてて、

___ドンッ

背中を押されてバランスを崩し、そのまま前のめりに____

毎回ここで目が覚めました。

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そんな夢が、一ヶ月ほど続いたでしょうか。

ふと、その夢を見ないまま目が覚めました。

なおった、というのか分からないけど、まぁよかった。解放されたんだな。

そう思って登校しました。が、

その日私は、階段を踏み外して

『左足首』を、骨折しました。

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今はあの学校の場所には、村営住宅を建てています。

校舎は跡形もなく取り壊されてしまいました。

あの『何か』は、あそこにいた霊たちはどうなったのでしょうか。

今の私には知るよしもまりません。

Concrete
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