中編3
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トンネルと電話

実際に私が大学生の時に経験した話です。

私はサークルでドライブ活動をしていました。その日は有名な心霊スポットであるとあるトンネルを訪れることになりました。

10人ほどで三台の車に乗り込みトンネルに向かいます。三時間ほどでそのトンネルには着きました。時刻は午前2時くらいだったと思います。

トンネルは峠にあり、新しいトンネルができてからはもう使われなくなっているようでした。トンネルの入り口は暗く、中はポツポツと橙色の照明が付いています。長さは大体歩いて10分ほどでトンネルを抜けられものでした。

私達は車から降り皆スマホの懐中電灯機能を使ってトンネルに向かいます。

トンネルでは私たちの声が反響しとても気持ちが悪い雰囲気が漂っていましたが特段変化はありませんでした。

無事に20分ほどかけてトンネルを往復し帰ろうとしました。

するとある1人の関西人の私の一つ下の後輩が倒れました。

え?

と私と周りの人間は思いましたが、関西のノリかなと思い悪ふざけはやめろよ、とか何してるんやとかその子に声を掛けていました。

15.20分経ってもその子は起き上がらず流石にやばいと思った私はその子を無理やり立たせて車に乗せようとしました。

するとその子はムクッと起き上がりフラフラとした足取りでトンネルの方に向かっています。

これは取り憑かれた!と思ったのでその子にタックルをして止めました。

すると

「俺、今何してました?」

と言いました。まるで倒れていた時の記憶がないようです。

その子は心霊スポットに向かう道中で霊感があり霊障を受けやすいという話をしていた為、霊に取り憑かれたのではないかと思いましたが、まだ私は悪ふざけしているのだろうと思っていました。

また三時間掛けて大学の近くに帰ってきたのは朝6時で朝日が差し込んでいました。

私達は車を返し近くのやよい軒で朝ごはんを食べました。その時にも

「お前、トンネルの時に倒れたやつはわざとやろ?」

と聞きましたが

「マジで違います!」

と言い張って故意に倒れたことを否定し続けていました。

そして大学の授業も始まり昼ごはんを食べ午後3時くらいだったと思います。

私はその後輩と一緒に授業の間の休み時間に学内の空き教室で話していました。

すると後輩の電話が鳴ったのです。後輩はスマホのディスプレイを見ると怪訝そうな顔をして

「知らん番号からかかってきましたわ。」

と言いました。

「出たら?」

と私は言い後輩は電話をとりました。

空き教室は私達以外に誰もいなかったので静かで会話内容がうっすらと聞こえました。

後輩が出るとお婆さんの様な声で

「おい、おい、おーい」

と言っている様です。後輩と私は気持ちが悪かったので

「電話切れよ」

と言って通話をやめさせました。

その後その電話番号がどこからかかってきたのかを調べるために電話番号をネットで検索してみることにしました。

するとどうやら奈良のとある総合病院からかかってきたことが分かりました。

もう一度私達は何が起こったのか確かめるためにリダイヤルしてみることにしました。

後輩が電話をかけるとすぐに電話は取られナースであろう人の声で

「はい。〇〇病院の〇〇〇と申します」

と返ってきました。

後輩は自分のスマホにかかってきた内容のことを話すと

「そんなことはないはずなんですが、電話は看護師しかとらないので」

と言いました。

では一体あのお婆さんの声は誰なんでしょうか。昨晩の心霊スポットと何か関係があったのでしょうか。不思議な出来事です。

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@アンソニー それからは至って普通に過ごしていました

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