短編2
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雨死三つ刻-episode.1-

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あなたは話せますか?

あなたは歩けますか?

あなたは夢を見ますか?

あなたは雨が好きですか?

あなたはどこにいますか?

あなたは

あなたですか?

雨死三つ刻

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2021年7月14日

その日はかなり蒸し暑かった。

とても7月とは考えられないほど日差しが強く地面を照らし、帽子では到底防げそうになかった。夜には雨が降るらしいが、よけい蒸し暑くなりそうだ。

もうすぐ夏休みということもあり、クラスは夏休みの予定を立てるのに盛り上がっていた中、俺(以降、○○○と呼ぶ)もプールにでも行こうかな、とも思ったが、クラスメイトに会ったら気まずいし、この暑さなので諦めた。

その日の帰り道、友人である坂井と本庄(以降、坂井をA、本庄をBと呼ぶ)に話しかけられた。

A:よう!流石に○○○も今日は暑いか?

○○○:暑いに決まってるだろ…39℃だぞ?そっちこそ平気なのかよ?

B:平気な訳あるかよ…制服ってのが辛いよな

○○○:それは俺もだよ…

A.B:確かにーw

冗談を交える元気はあるようだった二人は、思い出したように何やら話し始めた。

しばらくして、意見がまとまったのか俺の方を向いた。

A:なあ、今日暑いよな?

○○○:さっきも言っただろ?暑いって

A:ならさ、俺たちと肝試し行かね?

○○○:え……涼むために…?

A:そうそう!ただ、その心霊スポットは俺たちで見つけるんだ。ネットに載ってるような場所じゃなくて、自分たちで歩き回って探る感じ。どう?来るか?

心霊スポットと聞いて少し気が引けたが、何処にも行くあてはないし、自分たちで探すなら他のクラスメイトにも合わないな、と軽い気持ちで思いつき、その提案に乗ることにした。

A:OK!じゃあ決まりな!集合は霜田公園前、時間は21時で!

○○○:了解、何か持ち物とかある?

B:懐中電灯と傘は絶対あったほうがいいな。

A:あと念のためスマホだな。

その後、少し話し合って解散した。

shake

恐怖は身近にあるとも知らずに

shake

雨が降ればやってくる

shake

夢ヲミレバ幸セニ

shake

雨ガ降ルタビ一歩近付ク

episode1.end

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