短編2
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見えたもの

先日俺の部屋の隣に住んでいたAさんが死んだ・・・

Aさんは俺の事を本当の弟の様に慕ってくれた

これはAさんが死ぬ前に俺に話した話し

A「ちょっと聞いてくれよ」

俺「どうしたんですか?」

A「この間彼女と一緒に海に日の出見に行ったんだよ」

俺「それが?」

A「一週間位前から彼女がおかしい事言うんだよ」

A「部屋の中なのに水滴が上から落ちてきたり、夏だっていうのにストーブつけるほど部屋が寒くなったりするらしい」

俺「え~?海で何かにとりつかれたんじゃないですか?」

A「やっぱりそう思うか?俺もそう思って一昨日祓いに行った、そしたら」

俺「そしたら?」

A「御払いをした住職が死んだ」

俺「・・・マジっすか?」

A「あぁその事があって彼女も今精神病院に居んだよ」

俺「そうですか・・・」

その話をしてから数日後のAさんの話し

A「一昨日彼女が死んだ」

俺「ご愁傷さまです・・・」

A「それより聞いてくれ昨日からおかしいことが起こるんだ」

俺「水滴が落ちてきたりですか?」

A「違うんだ、何か体にまとわりつくような、寒さがあってどんなに体を温めても全然温まらないんだ」

俺「大丈夫ですか?」

A「分からない・・」

俺「もしあれなら今日泊まりに行きましょうか?」

A「いやお前に迷惑かけたくない」

俺「でも・・・・・」

A「大丈夫だよ・・・多分・・」

それがAさんとの最後の会話だった

次の日Aさんは亡くなった部屋の中で溺死していたらしい

実は俺は世間で言うとこの見える人間だ

Aさんと話してたときも実は見えていたんだ

Aさんにまとわりついて

Aさんのことを怨めしそうに睨んでいる

女の姿を・・・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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