短編2
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悲しすぎる事実1

俺さぁ、○○の事好きなんだ。

会社帰りの階段でなんか言う言葉じゃないでしょ!

全く色気も素っ気もあったもんじゃないわ・・。

彼とは付き合っているって言うか、同期入社でいつも課長に怒られていて

見てられないくらいのオトボケ君。

同期の仲間の中でも一番いい大学出ているのに、凡ミスばっかりの彼。

最初は、

とろい奴・・。なんて思ってあんまり話もしなかった。

その当時の私の理想像は、何でもしなやかにこなすキャリア組の

クールな感じの人に憧れていました。

どちらかというと、初めは彼を見下したのかなぁ・・。

あるときいつものように散々課長に怒鳴られてデスクで

半べそかいているから、見るに見かねて手伝ってあげたのが

きっかけでした。

普通こんな失敗しないでしょ!

彼は、その日にお客様から頂いてきた契約書をコピーと間違って

シュレッダー架けちゃって短冊にしてました。

仕方ないから私が間違ったことにして、再度お客様にもらいに行ってきて

何とか収まったんだけど・・。本当に疲れる奴!

ありがとう!本当に助かるよ!

ったく、もう次は知らないよ!

いいから食事ぐらいおごんなよ!

結果的に誘ったのは私でしたが、その時は高いものおごらせよぉ!

くらいの感じでした。

分かったよ。じゃぁいつも俺が行っている店でいい?

まさか

吉野家

じゃないでしょうね・・・?

まぁ、行ってからのお楽しみだよ!

その日、使えない彼?は定時上がりでしたから

2人で帰ることになり、彼の言う店に向かいました。

へぇ、こんなところに何時も来てるんだぁ!

階段を上がると、サックスが聞こえてくるようないつもの彼には

考えられないくらいのハイセンスなバー。ほんの少し見直したかなぁ。

それから私もその店が気に入って何度も彼におごらせました。

えぇ!またかよ!

あっそ、じゃ仕事手伝わないよ。

分かったよ!ったく恐ろしい女だね!

だけど面白いもので、全く理想とかけ離れている彼でしたが

半年もこんな事を繰り返している間にお互いを名前で呼び合うようになっていました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名係長さん  

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