中編3
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ケータイこっくりさん

はじめに…これはとても危険です。真似しないでください。図や用意するもの当、正しくは書いていないですが、この話を読むことでもなんらかの影響を受ける可能性があります。あくまで自己責任でお読み下さい。

数ヶ月前のことです。私のお客さんに、とても怖い話や、怪談、怪奇現象といったものが好きな人がいました。仮にそのお客さんをYさんとします。私もどちらかというと好きな方なのでYさんとは気があい、仲良くさせてもらっていました。

Yさんの話はおもに怖い話なんですが、その話も聞いたことのない話ばかりでいつも楽しく聞かせてもらってたんです。

その日もいつも通り怖い話を聞かせてもらっていたのですが、その日の話の内容はこういったものでした。

「みやびちゃん(私の源氏名)ケータイこっくりさんって知ってる?」私も普通のこっくりさんは知っていたのですがケータイこっくりさんは初めて聞く言葉でした。

「普通のこっくりさんとどう違うんですか?」と私が聞くとYさんは黙ったまままずケータイを2台取りだしました。

仕事用の1つをAプライベート用の1つをBとします。Aのケータイでメール作成を押して画面の上真ん中に「↓」そして3〜5改行して左端に「→」真ん中に「〆」右端に「←」そしてまた3〜5改行して真ん中に「↑」といったものでした。

そしてコップに水を入れ、持参したらしい塩をその水の中に入れておいておく。

部屋の電気を消してからBのケータイで画面メモを開いてそこに書いてある呪文?のようなものを読み始めました。画面を覗くと内容は漢字ばかりでした。お経?のようなかんじで意味もまったくわからないものでした。

その時、一瞬変な臭いがしたんです…Yさんは気づいていないようです。私も気にしませんでした。そして「それ」を読み終わり、そのあとに普通のこっくりさんと同様「こっくりさん…こっくりさん…」と質問をするかんじでした。

Yさんが質問をしたその時気づいたんですが、やっぱり臭うんです。鉄臭いんです…

けれどやっぱりYさんは気づいていないようで、私も我慢して聞いていたんです。

Yさんがした質問は私に彼氏がいますか?といったものでした。質問したあとそのメールを保存し、未送信BOXに保存してあるメールをケータイBに赤外線で送信します。受信したメールを開くと内容は…

「彼氏の名前・年齢・職業」がくわしくかかれていたんです。ゾッとするってああいうのを言うんですね…

私はBのケータイの受信したメールを何度も確認したんです。けれど日付や時間を見ても今送られてきたばかりなんです…

そしてAのケータイをみても内容はあの意味のわからない図のようなものでした。

私は怖くなりYさんもいるので、「あはは☆これはずれですよ♪だってこれって弟ですもん笑」と笑ってごまかそうとしたんですが、Yさんはしずかに言いました。

「嘘やろ?これ外れないんやで?みやびちゃん、そんな嘘ダメだよ…」っと笑いながら言いました。その時が一番鉄の臭いが強くなり、気分も最高に悪くなってきました。

けれどYさんが電気をつけ、コップの塩水を口に含み、AとBのケータイに吹きかけ(どちらも防水ケータイです)丁寧にタオルで拭きとると臭いも消え気分も楽になってきました。

そしてちょうど時間になり私はYさんを送って行ったんですけど、いまだにわかりません。どこでアレを知り、どうして彼氏のことがわかったのか…そしてあの臭いは?…

ですがそれよりも怖かったのは「そんな嘘だめだよ…」と言った時のYさんでした。だって…

目が笑っていなかったからです…

あれ以来Yさんはお店にも姿を見せなくなりました。けれどやはりYさんのあの目が忘れられず私もお店を辞めました。

あなたにとって、本当に怖いのはありえない現象ですか?

それとも…人間ですか?…

怖い話投稿:ホラーテラー 夜嬢wさん  

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