短編2
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両開きの

北海道に住んでいた頃の友人の部屋の話です。

そのアパートは、A棟、B棟あり、外観が新しく家賃が2万5000円と安い。

しかし、部屋の中は古く水道を1日使わないだけでも赤錆びた水が出てくる。

俺はA棟に住んでいた。

B棟に住む友人は「安い部屋だから気にしないよ。それを承知で借りたんだから。」と言っていた。

その部屋は長方形で、真ん中付近に壁から張り出す形で、両開き上下2段の押し入れが付いている(結構邪魔)

雨の日、友人が寝ていると

「パッ、パタッ」

と、蛇口から水が垂れる音とは違う、上から雨漏りの音が聞こえてきた。

俺(O型)ならそのまま寝るが、友人(B型)は雨漏りの場所を調べた。

音は押し入れの中からで、中の天井を見ると、天井には札が乱雑に5枚程、貼られていた。

(次の日、私も見たが「火」の字が読めたので火の用心っぽい札かな?と思った。)

札が水で剥がれかかっていたが、雑巾で天井の水を拭き取り、後は面倒くせぇらしく、札はそのままにして寝た。

翌朝、友人は耳鳴りで目を覚ましたらしい。着替えを出そうと押し入れを開けると、真っ赤な水が衣装ケース等に所々溜まっていた。

その時、犬の唸り声?も聞こえたと言っていたが気にもせず仕事に行った。

その夜俺に電話があり俺は友人の家に行った。

朝、友人が見た液体は、帰って見ると普通の水になっていたらしい。

俺「これ貼り直す?」

友人「腹減った~」

俺「糊ある?」

友人「ノリ?あるか分かんねぇよ」

俺「空弁当に付いてる飯粒でいいから」

友人「寿司食いてぇ~、出前!?」

俺「矢田○希子、結婚するってよ。」

友人「揉みてぇ~!」

俺「俺も!」

今思えばバカ丸出しの会話。

霊感がある人が居れば何か分かるのかも知れないが両者、霊感無し。

その札を貼り直してからは友人が言う不思議な事は無いらしい。そして俺は絶対、水道管の錆びた水の類だと思っている。

しかし、思い出すと友人の部屋(2Fの角部屋)の周りの部屋だけ入退居者が激しかった。

A棟に住んでいた俺は、原因不明だが気を病んでしまい練炭自殺未遂(表向き、上司と折りが合わないと言うことに)で地元へ戻ってしまった。

それから友人とは音信不通になってしまったが、あの部屋に住み続けていると思う。

見苦しい投稿ですいませんでした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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