短編2
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ゆうやくん

友人Mちゃんには、小学1年の甥っ子(たつや)がいました。

両親が共働きのため、よくMちゃんが子守をしてました。

私も近所だったので、一緒に遊んだり宿題したり…

本当の弟みたく可愛がっていました。

ある日、たつや君が両親から黒い子猫をプレゼントされとても喜び、大切に育てました。

たつや君には同級生のゆうや君という友達ができ、次第に私達の子守もなくなりました。

夕方に食事を一緒にとり、宿題を見る位になってました。

その日もMちゃんと私は夕飯の準備の為に、たつや君の家へ行きました。

家にはゆうや君が来て遊んでました。

ゆうや君は私達が苦手らしく、たつや君を連れて子供部屋に入って行きました。

30分後くらいに、ゆうや君が帰って行きました。

その後すぐ…たつや君が叫びました。

「姉ちゃん!来て!!」

慌てて駆け付けると、たつや君の顔が引き攣っています。

横に目をやると…

子猫が…ダランと舌を出していました。

すでに息はなく、死んでいました。

私達はたつや君に事情を聞きました。

「ゆうや君がジジ(子猫の名)に枕…で押さえて…上から乗っかったの…」

泣きながらたつや君は続けます。

「やめてって言ったのに…笑って踏ん付けたぁ…」

ゾッとしました。

幼い子供が笑いながら痛めつける姿…想像できない。

その後子猫がグッタリした為にゆうや君は走って帰ったらしいです。

たつや君の両親はたつや君を叱り諭して、ゆうや君の家に行ったそうです。

ですが、ゆうや君の両親は全て否定したんです。

たつや君の家に行った事実すらないと言ったそうで…まともに話せる相手ではないと判断し、ゆうや君にも会わせてもらえずに帰ったらしいです。

たつや君はしばらく学校を休みましたが、その後普通の生活に戻りました。

ゆうや君ですが…普通に学校へ来て、問題なくいたみたいです……が今は行方不明です。

怖い話投稿:ホラーテラー 坂道さん  

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