短編2
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【 隙 間 】

皆さんも押入れやクローゼット、ベッドと床の隙間を見て言い知れぬ不安感にみまわれた事があると思います。

今日は私が実際に体験した『隙間』の話をしたいと思います。

私が高校生三年生の時の事です。当時、生徒会長だった私は、遅くまで生徒会室に残って文化祭の各学年各クラスの企画書を読んで、不備が無いかを確認していました。

生徒会役員で部活動に所属していないのは、私だけだったので引退間近の他の役員に気を使って「一人でなんとかなるよ」と言って部活に行かせました。

一般の方も来るので、危険がないように念入りに企画書を確認していると、あっという間に時計は8時をまわっていて、生徒会室の前を部活の終わった生徒たちが帰っていくのが見えました。

それから五分ほどして、やっと仕事も終わって帰ろうと鞄を持って部屋を出ようと、鞄を置いた机の方を見ると

机のすぐ横にある押入れが少しだけ開いていました。

そして見てしまったのです。 暗くなっていたのと、本当に少しの隙間だったので、どのような顔だったかはわかりませんが、確かに居たのです。

押入れの奥で体育座りをして、こちらを見ている人間にのような何かを。

心臓はバクバクして、息をするのも忘れました。

(動いたらヤバイ…)本能がそう告げていました。頭の中では逃げ出したらドアが開かないとか、コイツが追いかけて来るんじゃないか? と思って気が気ではありませんでした。

唾を飲み込む事も出来ずに、時間の感覚も麻痺してきた時に

「バン!バン!バン!」 と窓が叩かれました。

押入れの中の 『何か』 から目をそらせず。窓を叩く『何か』の確認も出来ず。秋で涼しくなってきたにも関わらず、汗はダラダラと吹き出ていました。

窓を叩く『何か』が声を発したのまでは覚えていますが、気が付くと私は病院のベッドの上にいました。

母から話を聞くと、全ての部活の練習が終わり、最後に野球部の顧問の先生が見回りをしていたところ

窓からふと生徒会室を覗くと私がいたため、気付かせようと窓を叩いたのに私が気付かなかったので、大きな声で呼び掛けたら、私が気絶して倒れ、先生が慌て生徒会室に入って救急車を呼んだそうです。

-つづく-

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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