中編4
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電話番号の落書き

再びコピペ投稿、失礼します。私的に、非常に身震いがしたお話です。

これは私が高校生の頃、実際に起こった出来事です。

その日は夏休みの真っ最中。座っているだけで汗がジワジワ湧き出てくるような夜でした。仲のよいクラスメートの男女数人で河原の橋の下に集まり、花火をしたり音楽をかけたりして遊んでいたんです。

私達がたむろしていた橋のコンクリートには、スプレーで描かれた無数の落書きがありました。そして友人の一人が、その中に赤いペンキで小さく殴り書きされた文字を発見したんです。

ワタシ ヲ ミツケテ

カラダ クサル

090ー××××ー××××

「なあ、これ不気味じゃね?」

「じゃんけんで負けた奴がこの番号にかけてみようぜ」

私は少し嫌な気がしたんですが、みんなのノリに水を差すのも悪いと思い、じゃんけんに参加しました。結局、負けたのは私。

「え〜〜!!本っ当にお願い!マジで嫌なんだけど!!」

「負けたんだからしょうがねーじゃん。非通知設定にしていいからさ」

「………わかった…」

私は携帯を非通知に設定して、しぶしぶ壁に書かれた番号を押しました。ボリュームを最大にした私の携帯に、全員が耳を傾けます。

トゥルルルル…トゥルルルル…

10コールくらいはしたでしょうか? 「やっぱり出ないよ」と言って切ろうとした瞬間、電話が繋がったんです。

「も…もしもし?」

「ブブブブブブ…ブブブブブブ…」

電話口からは、羽虫が飛び交うような嫌な音が聞こえてきました。

耳から首、背筋にゾワゾワっとイヤな感覚が走ります。

「やだ〜!なに?これ!!」

「やっべー!きめえよ!!」

みんなが騒ぎ出す中、よく耳を澄ますと、虫の羽音に混じって、か細い女性の声が聞こえてきたんです。

「ブブ…い…たい…ブブ…い…ブブブ…たい…」

「ヒッ!!」

私はとっさに携帯を切りました。

「今、なんか女の人の声で、いたい、いたいって聞こえたよね?」

「うん。私も聞こえた!」

男子達は、「やっべー!なんだよこれ!?」なんて言って盛り上がっていましたが、もともと怖がりな私は笑うこともできず、呆然としてしまいました。すると次の瞬間、私の携帯に、たった今かけた番号から着信が入ったんです。

「やだ! なんで!? 非通知設定でかけたのに!!」

深夜の河原に鳴り響く着信音。友人が、怖がる私のかわりに電話に出てくれました。

「ブブ…い…たい…ブブブブ…」

電話の主は、やはり先程の女性のようです。友人はすぐに電話を切りました。でも、その後も何度も何度も電話がかかってくるんです。番号を着信拒否にしようとしても、なぜか設定画面がエラーになってしまいます。

「どうやってかけてるのかわかんないけど、ただのイタズラだよ」

そう言って、怖がる私を慰めてくれる友人。

でも、初めはおもしろがっていた男子達も次第に表情がこわばりだし、妙な空気になってしまいました。結局、私は携帯の電源を切ることにして、その日は解散したんです。

次の日、さすがにもう大丈夫だろうと思い、携帯の電源を入れてみると、とたんに例の番号から着信がありました。

すぐに電源を切りましたが、その後も電源を入れるたびに着信が入るという状態が、2日間も続いたんです。

(気味悪いし、もう携帯を買い替えるしかないか…)

そう思っていた矢先のことです。私達がたむろしていた橋より数百メートル上流の河原で、死後数週間の女性の腐乱死体が発見されたというニュースが流れました。刃物で全身を数十カ所も刺されていたそうです。

そして、私はなぜか、参考人として警察に事情聴取を受けることになりました。そう、死体が握りしめていた携帯に、私への発信履歴が大量に残されていたからです!!

その後はもう、本当に大変でした。あの夜のことを全て正直に話しても、刑事さんには怪訝な顔をされるし、なぜか橋の落書きは消えているし…。

幸い犯人はすぐにつかまりました。ニュースで見た情報によると、女性の恋人だった男が別れ話のもつれで逆上し、刺し殺して河原まで運んだそうです。でも、女性が死亡したのは、あの夜よりも1週間も前のこと…。

電話口から聞こえてきた女性の声は何だったんでしょうか。そして、一体誰が私に電話をかけていたのでしょうか…。

あれから数年経ちましたが、今でも、知らない番号からかかってきた電話をとるのはためらってしまいます。

皆さんも、安易に知らない番号に電話をかけるのは、やめたほうがいいですよ。

怖い話投稿:ホラーテラー 霊南坂さん  

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